桃色の片思い (ページ5)

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05.本命ページ5

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次の人へスライドした時、私は思わず声を出した

『あ、ジョンウ』
「こんにちは～」

何で、私がこの人だけ名前が分かるかと言うと
この人がシワン先輩の推しだからだ

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このイベントに行く当日まで
私は、シワン先輩に“ジョンウ”と言う言葉と
写真を沢山見せられていた

そうもなれば
この短期間であっても、嫌でも覚える

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「他のヒョンの名前は言ってなかったのに
　僕の名前は呼んでくれるんだ～」

『(シワン先輩が)ファンで』
「えぇ！？僕のファンだったの！？」

生で見たジョンウは
顔は小さいし、全てのパーツがそのために存在している位
完璧な男性だった

「僕に質問とかなにかある？」
『顔、小さい』

まさかの逆質問に
そんなモノ、用意してこなかったと焦っていれば
先程思っていた事が思わず言葉として出ていた

あ、いや
顔小さいって言う質問の次に
続く会話なんてなくない………？？？？

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「君の方が小さいじゃない～
　これくらいだよ」

『それは小さすぎ、』

これくらいと言いながら手で形を作ってくれたが
どう見てもおにぎり程だった

「冗談じゃないって～」
『じゃあジョンウはこれくらい』

「それはない！」
『ある』

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あぁじゃないこうじゃないと言っていれば
時間が来たと言われ次へと移動した

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そんなこんなを何回か繰り返し
気付けば最後の1人だった

「こんにちは」
『こんにちは』

「…」
『…』

暫く続いた沈黙
今までの人達は話掛けてくれたのに
この人にはそんな気配が全く無かった

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私も私でここへ来るまでが
いきなり且つ、短期間であった為

ぶっちゃけた話をすると
ジョンウしか分からない(知ってる)

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それでもどうにか成り立っていたのに
何だかこの人とはそんな気が…しない

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「…名前は」
『シワンです』

暫くの沈黙が更に続き言われた言葉がこれだった

シワン先輩の名前を言い
次の会話になると身構えていたが

想像以上の沈黙の長さに
“はい、これにて終了です”あっけなくと言われ

私のはじめてのおつかい in 韓国は無事に幕を閉じた

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「ちょっと、貴方」
『はい？』

あ～終わった終わったと会場を後にしようと思えば
ちょっとと腕をを掴まれた

…やっぱりここのファン、治安が悪いよ。

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