桃色の片思い (ページ33)

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33.休日の服探しページ33

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[ YOU SIDE ]

aespa専属スタイリストになってからの毎日は
それなりに充実し、忙しい

休日はあるものの
私のバディとなった彼女達の事を考えると

ふらふらと外へ出て

『これカリナちゃんっぽいな』とか
『えりちゃんに着て貰いたいな』とか

彼女達に似合いそうな服や
次の楽曲に合わせた服を探しに出ている

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あまり行動派ではない私だけど
こういう行動を自然と取ってしまうあたり

我ながら、天職に就いたなと思う

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そんな今日もまた
彼女達に来て欲しい服を探しに
少し外れにある、ソウルの街を歩く

そう、運転免許は持っていませんのでね

(いずれは取らないとと思うけど
全く運動をしない私にとってコレが唯一の運動)

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『あぁ、今日に限って
　凄く素敵な生地が目に入る…』

今日は運がいいらしく
欲しいなと思う洋服や生地が沢山あった

『すいません、コレって』
「100000₩です」

『これください』
「はーい、少々お待ち下さい」

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既に両手には沢山の袋を持っているにも関わらず
やっぱり欲しいと思い

おもいっきって買ってしまった生地。

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あぁコレ、帰る時、大変な奴だよ？

もう既に手がもげそうだと言うのに
本当に私ったら、生地に目がないんだから…(他人事)

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「お姉さん
　既に手がもげそうだけど大丈夫？」

『大丈夫、です』

買った生地を渡す店員さんは
今の私の姿を見て、心配をした。そりゃあそうか

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「車まで運ぼうか？」
『歩きで来た』

「歩き！？
　じゃあ、まぁ、近いんだよね…？」

『電車に乗って帰ります』
「電車で来たの！？」

『が、頑張ります』
「…」

生地に罪はないけど
積み重なる重みに、何で買ってしまったんだろうと少し後悔する

まさか徒歩で来たと思わず
店員さんもドン引き状態だ

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あ、そうだ
いい事思いついた

取り置きして貰えばいいんだ
何も今日、是が非でも持ち帰らなくても良いんだ

『あの』
「A、」

そんな私の声に被るようにもう一つの声がした

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