桃色の片思い (ページ32)

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32.めっぽうページ32

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[ JAEHYUN SIDE ]

マクがAさんと友達になったと聞いて
心の底から
信じられない位の嫉妬心が暴れた

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彼女は別に、誰のモノでもない

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マクのモノでもないし
もちろん、俺のモノでもない

それに、マクは純粋に
彼女と同い年と知って、友達になりたいと思った

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そんな彼の動機も分かっているはずなのに

どうしても
この感情が抑えられなかった

一回、彼女の顔を見ないと
気が済まなくなっていた。

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でも、いざ彼女の顔を見ると
嫉妬心も残ってはいるけれど
そんな事より、可愛いなと言う気持ちが少し大きくなる

「…」

『…』

「…」

だから、その二つの気持ちと葛藤をして
結果、彼女に嫌われたくなくて

嫌われたくない一心で

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「…そっか、それは良かった
　マクは良い子だからさ。仲良くしてあげてね」

だなんて
初めに思っていた言葉じゃない言葉を言ってしまう

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要するに
俺はAさんにめっぽう弱い

「はぁ、本当俺って
　Aさんにめっぽう弱すぎ、」

戦闘力がなさすぎて一周回って、笑えてきた
どうしてこんなにも
Aさんの事になると必死になって

だけど、彼女を目の前にすると
何も出来ない男になるんだろうか

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答えは前者で述べた“嫌われたくない”が
理由なのは分かっているけど
それにしても、情けなさ過ぎる

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「ヒョーン」

「ジョンウ…」

「そんな所で何してるの？」

「俺ってさ
　Aさんの事になるとめっぽう弱くない？」

「そだねぇ」

「そうだね！？」
(知ってたけど客観的に言われると結構ダメージが…)

「だけどそれだけ
　彼女に真剣な証拠なんじゃ無い？」

「、」

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しょんぼりと落ち込んでいれば
ふとジョンウが目の前にやって来て

全ての事情を知っている彼に
先程までの工程を話した

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なんとも自分が情けないと言えば
否定せずに“そうだね”と言った

…少し位は否定して欲しかったんだけどな

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だけど、その後に
“それだけ彼女に真剣だ”と言われ

少しだけ、心が救われる

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「まだAちゃんと知り合ったばかりなんだから
　彼女の事を知らないのは当たり前」

「これからこれから！！」

「…そうだよね、
　まだ始まったばかりだよな」

らしくない落ち込み方をしたけど
失恋をした訳じゃないんだ

…これから、これから

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