桃色の片思い (ページ29)

今日:18 hit、昨日:12 hit、合計:108,935 hit

29.初めましてページ29

.

[ YOU SIDE ]

aespaの皆が練習へと向かい
私一人には少し、広い部屋は静かになった

SM所属と言われたあの日から
気付けば数ヶ月が経った

.

私が担当するaespaは無事にデビューを果たし
今じゃ第4世代のルーキーアイドルと言われている
(皆さんの実力は本物)

そんな彼女達と一緒に
この仕事に携われている事はとても嬉しいし
私のモチベーションにも繋がっていた

.

シワン先輩、元気かな

.

私も専属を貰った途端
信じられない位、毎日の時間の経過が早く
一息つく事さえ惜しい状態だ

どうやら噂によれば

シワン先輩も私と同じで
どこかの事務所に引き抜かれ、専属を貰ったと聞いた

.

お互い、気にする事はない“罪悪感”が生まれ

「頑張ってね」とか
「早く現場で会いたいね」とか

そんな社交辞令の内容で
どこに所属したかは知らない状態だ

.

でも、きっと
きっといつかどこかで会えるよね

それまで仕事を一生懸命頑張って
「成長したじゃん」と言って貰えるように頑張ろう

そう胸に誓っていた

.

.

- トントン

『は、はい』

そんな時、急に聞こえたドアのノック音
はいと返事をすれば
ドアが開き、そこには男性2人が居た

.

「こんにちはー」

『こ、こんにちは』

「ほら、マクも挨拶せい」

「あ、えっと、こんにちは」

『こんにちは？』

.

私はこの人達を知っている

何で知っているかと言うと
サイン会に居た人達と認識しているからだ

.

「俺等の事、知らんよな」
『知ってる』

「知ってるの！？」

.

『サイン会に来てた人』
「それ、俺等の台詞な」
(俺等のサイン会に来たの、君やから)

.

この人達はNCT127だ

でも、何で
ジョンウやジェヒョンさんじゃないんだ？

私は、この人達とは
サイン会で会った以来だと言うのに……

.

「えーじゃあまず自己紹介！
　俺の名前は中本悠太」

『日本人！？』
(えりちゃんに続いて2人目だ！)

「そやで？君とおんなじで
　列記とした日本人」

『良かった、私、まだカタコトな韓国語で』

「それが俺等127の間じゃ
　チャーミングだって認識やで」

『？』

まさか日本人だとは思わなかった
こんなにも流暢に韓国語を話す彼、ユウタさんは

私の中で
えりちゃんに続いて、2人目の通訳と決定した

(まだ何言ってるか分かんない時が多々ある)

.