桃色の片思い (ページ22)

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22.粋な計らいページ22

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[ JAEHYUN SIDE ]

「まさかAちゃんが
　SMの専属スタイリストだったなんてね～」

『私も今知った』

「え、今！？」

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目の前では、先程まで話題になっていた
Aがジョンウと話をしていた

俺もその輪に入りたいはずなのに
中々、勇気が出ない

…いいな。

羨ましそうにその姿を眺める事しか出来ない自分を
情けない男だな、だなんて悲観的に思っていた

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『ジェヒョンさん、』

「！」

『この間、ぶり』

彼女に話し掛けられるだけで
こんなにも、胸の高鳴りが治らないんだから

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「ひ、久しぶりです」

『？』

どもる俺を見たメンバー達は
ニヤけ顔が止まらない。

きっと…まぁ、言いたい事は分かるよ
今、まさに自分が実感してるんだからさ

だけどヘチャン、笑いすぎじゃない…？

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「あ、そだ
　せっかくだからヒョンが案内してあげれば？」

「ジョンウ、何言って…」

「おー、そうしてくれると助かる
　俺、まだお前等の資料の片付けが残ってるんだよ」

「Aちゃんだって
　知ってる人の方が絶対にいいと思うんだよね」

「それは、お前だって、」

「え？俺？
　ダメダメ、だって俺、お腹空いてるし」

(チキンタルタル食べに来たんだよ)

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ジョンウが「そうだ」と言った提案は
少し、ゾッとする提案だった。

だって、彼女と2人きりだなんて
あのサイン会以来ないんだから。

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「Aちゃんもそれでいいでしょ？」

『うん、ジェヒョンさんが大丈夫なら』

「ほら、ね！？」

じゃあよろしく～と言いながら
俺とAさんの背中を押すジョンウは

どこか嬉しそうな顔をしていた。

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…皆のニヤニヤ顔とは違うよ。
(とくにユタヒョン、めちゃくちゃニヤけてた)

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「じゃ、じゃあ行きましょうか」

『はい』

こうしてジェヒョンプレゼンツによる
SM社内案内をする事になった。

…あぁ、緊張。

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