桃色の片思い (ページ3)

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03.はじめてのおつかいページ3

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『何だ、職場から結構近いじゃん』

翌日、送られてきた地図を頼りに進むも
案外、職場から近い事が分かった

これなら迷わずに行ける気がする。

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『着いた、』

結果として、迷わず会場に着いた
いや、正解には、人混みに向かって進んだら着いた

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『すっごい人気、』

先輩から預かった整理券の番号は“214”
整理券の番号に従って並び、時が来るのを待った

『いった、』
「何処見てんのよ！」

『す、いません…』

ボーッと、時が来るのを待っていれば
どこ見てるのよ！と怒られた

え？サイン会って結構、ハードな感じ？

こういう闘心むき出しな人って
ちょっと前の事を思い出すから、苦手なんだよな。

そう思っていれば
214番の人どうぞ～とアナウンスが聞こえ、中へと入った

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一列に並んだテーブルに9人の男性が座っている
私達が横へとスライドしていく形らしい

へぇ、サイン会ってこんな感じなんだ

「こんにちは」
『こんにちは』

一番手前の男性に挨拶をされ挨拶を返す

「？」
「何も持ってこなかったの？」

『！』
『あぁそうだ、これ…！』

気まずいなぁなんて思っていれば
何も持ってこなかったの？と言われ

シワン先輩から預かった
大事なアルバムを男性に渡した。

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「名前は何て言うの？」
『シワンです』

「シワンさんは何年生まれなの？」

えーっとたしか、私の1つ上だから…

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『98年です』
「わーお、98年の割にとても落ち着いてるね？」

『ありがとうございます』

良かったですね、シワン先輩
とても落ち着いてるね、ですって(違)

では時間です、次へどうぞと言われ
男性にありがとうございましたと伝え、横へスライドした

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