桃色の片思い (ページ14)

今日:9 hit、昨日:12 hit、合計:108,926 hit

14.日常ページ14

.

[ YOU SIDE ]

プライベートでアイドルに会うと言う
奇妙な体験をした。

シワン先輩が泥水して
途方に暮れていた時に、出会ったのだ。

.

もちろんシワン先輩は、その日の記憶は無く
特に聞かれる事もなかったので
その事は、私だけの秘密としている。

きっと、言った所で
後悔する先輩が目に見えるし

(あああ、何で私はあの時に大酒を…!!!!!)

とか、言いそうじゃん？(当たり)

.

そんな奇妙な体験から数ヶ月
私にとって、転機となる事が起きていた。

.

.

私はウイさんに呼ばれ話を聞いていた

.

私の職業はスタイリストである。

幼少期から、洋服に興味があって
好きな遊びは、ドール人形の着せ替えだった。

いつしか
そのドール人形の洋服も自分で作ったり
トータルコーディネートをする事が趣味になった

.

.

その為、日本に居た時も同職に就いていたし
特に不満は無かった。

.

強いて言えば、少し
プライベートで面倒な事があったから

ウイさんの言葉に乗り
こうして逃げるように韓国に来んだけど…

.

.

『専属ですか？』

「ソウソウ！
　Aサンヲ、ゼヒ、ウチ二！ッテ！」

.

そんな私を是非、専属に言ってくれた企業があると
ウイさんは伝えてくれた。

.

『でも私…』

「ダイジョブ、ダイジョブ～！！！
　チャント、ソノコトモツタエテアルカラ～！！」

.

韓国へ来て、数ヶ月
頑張りが報われた気がした。

見てくれている人は
私の事をしっかり見てくれているんだなと思った

.

.

『是非、よろしくお願いします』

「ウン！ツタエテオクヨ！」

ついに“専属”を貰えて
柄にもなく、浮かれていたのだ。

.

「…ゲンキデネ、Aサン」

ウイさんがそんな事を言っているのも
聞こえない程に

.

.

翌日、私は指定されていた場所へ向かっていた

『…ココ？』

.

そこには大きくそびえ立つ建物があり
あまりの大きさに声を失った。

と言うか、専属を貰えて嬉しいが
私、こんな大きな会社と接触した記憶が無い…

.

もしかして人間違いしているんじゃないかと
どんどん、自信を失っていた。

.

そんな私の姿を見た一人が声を掛けてくれた

「ココに用ですか？」

.