桃色の片思い (ページ13)

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13.夜明けページ13

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まだまだ彼女と話したい事は沢山あるのに
そんな俺の気持ちを待ってくれず
日は昇ろうとしていた。

と言う事はだ
もうそろそろ俺等も帰らないといけないと言う事

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もう少し…居たい。せめて…

「ヒョン、もうそろそろ…」
「うん、分かってる」

彼女も彼女で眠たいのか
目をこすり、ウトウトして可愛い顔をしていた

それもそうだろう
きっと、ずっとシワンさんの相手をしていたんだ

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「僕の名前はチョン・ジェヒョンです」
『ジェヒョン、さん』

「年はジョンウの一つ上
　だから＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

“Aさんの二つ上になります”

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彼女の名前を呼ぶだけなのに
こんなにも、鼓動が早くなり、口走る

今までこんな事、無かったのに。

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「さ、ヒョン帰るよ」

本当は言いたい事、聞きたい事、沢山あるのに
それでも自分の立場を考えたら
ジョンウの言っている事は、正しい。

自分がアイドルだった事がイケなかった？
いや、それは違う。

だって、俺がアイドルじゃなかったら
きっとAさんには出会ってないんだから

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『ジェヒョンさん、ジョンウ』

じゃあと帰ろうとすれば
彼女の方から声を掛けてきて、その声に振り向いた

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『今日はありがと、
　また、いつか会えたら、その時は…』

彼女の事情を知ってしまったからか
そのカタコトの韓国語で一生懸命話をしている姿は
とにかく可愛かった。

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「いつかなんて寂しい事、言わないで下さい
　僕と貴方はまた、絶対に会います」

「ひゅ～ヒョン、キザァ～」

ジョンウの言う通り少しキザだなんて思ったけど
だけど、あんな姿見たら
この言葉を伝えずにはいられなかったんだ

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『うん、またね』

だけど、そんな俺のキザな言葉よりも
彼女の方が一枚、上手で、俺はどんどん彼女の沼にハマるんだ

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こうして俺の夢のような時間は終わった。

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