桃色の片思い (ページ1)

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01.訳有り日本人ページ1

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＿＿＿間もなく、仁川国際空港に到着します

『ここが韓国かぁ』

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機内に響くアナウンスは
目的地に着く事を示すと同時に、胸の鼓動を大きくした

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私、宇津木Aは
列記とした日本人ではあるが、訳あって韓国へとやって来た

日本から出た事のない私は
この異国、韓国でやっていける自信は正直ない

だが、私の就職する場所は
どうやら日本語に強い職場だと言うのでやって来た訳だが

この選択が私にとって
吉と出るか、はたまた、凶と感じるかは私次第なのだ

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『カムサハムニダ』

即席で覚えたような、カタコトすぎる挨拶をし
空港を後にした私は

私を韓国へと招いてくれた
職場の上司となるウイさんと待ち合わせをしていた

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『えっと、大きな支柱…これかな』

待ち合わせの場所は
空港を出てすぐにある、大きな支柱の下

それらしき物を見つけたが
そこにはまだ、人が立っている様子がなく、私の方が先だったみたいだ

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しかし、数分もすれば
ウイさんと見られる人物が私に向かって話掛けてきた

「Aサン、オヒサシブリ～！！」
『久しぶりです』

「ヤッパリアイカワラズ
　キレイナカオシテルネ～！！！」

カタコトではあるが
ウイさんは日本語の聞き取りと話す事が出来る

そんなウイさんとは
日本で仕事をしていた時に、出会った

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「コノコ
　ワタシノショクバ二ホシイ！」

私を見るなり、彼はこう言ったんだ

正直、この人は私の何を見て
そんな軽はずみに言えるんだ。と人間性を疑うも
この時の発言に助かったのには、違いない

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「それはちょっと、困ります…！」

日本での私の上司はそう言ったが

この時の私は
ある問題を抱えていた為、逆に好都合だと思った

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『私で良ければ』
「ちょっとAさん正気！？！？」

こうして私は日本での仕事を辞め
ウイさんの居る、韓国で仕事をする事を選んだ訳だ

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