25.趣味の域、超える ページ25
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今日は何日振りか分からない程の
久しぶりのOFF
そんなOFFでも彼女は事務所に居た
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「やっぱココに居た」
『あ、ドヨチ！おはよーっす』
基本的に、彼女の定位置は
ブラックホール(だから帳だって！)だ
もはやココが彼女の住んでいる部屋と言ってもいい
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そんな彼女が心配で
ドヨンは彼女の様子を定期的に見にきてくれる
そんな事もあって
彼の事を“どよち”と呼ぶ程、仲が良くなっていた
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「ジェノが心配してたぞ？
またCOMAが帰って来ないんですって」
『定期的に家出してる奴みたいで草』
「まぁ、お前の言いたい事も分かるけどな？
たまには帰ってやれよ」
『うん、分かってる』
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ドヨンの言う“言いたい事”とは
彼女的には、家に帰る動力が無駄だと思っている
シャワーもあって冷暖房も完備されている
お腹が減れば食堂やカフェだってある
なら一層、ココで一晩過ごしても
何も問題ないじゃないかと思って過ごして
大体、連泊になり
結果、事務所に住んでいるアーティスト認定されている
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見ての通り、この帳には
布団や枕、着替えに日用品…まるでビジネスホテルの一室だ
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『今日は帰ろうと思ってるんだけど
コイツをやらないとイケなくてね〜』
「コイツ？」
そうおもむろに出したモノはゲーム機だった
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「おまっ、それも持ってきてたのかよ
もうココを完全に家だと認識してるだろ」
『移動時間がもったいなくてね
車に乗りながら出来ればいいんだけど
乗り物酔いするからさ〜』
「はぁ、」
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一つ、ため息をついてスマホを出したドヨン
“大丈夫、コイツはコイツで
ブラックホールライフを楽しんでるよ”と
ジェノにメールを送った
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『うわっ、コイツまた強くなってやがる』
「ん？どれどれ？」
顔をしかめながら言う彼女が気になり
ゲーム機を覗いて見る
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チェゴMAX Lv.72
コヤンイ Lv.181
クリリン2号 Lv.203
ギュ Lv.50
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「コヤンイとクリリン2号って何者！？
レベル３桁！？聞いた事ないんだけど！？」
『クリリン2号は自分』
「お前かよ」
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作者名：きみしぐれ
| 作成日時：2021年1月5日 17時
