我はアイドルなり！ THE REMAKE2 (ページ20)

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20.無理なアドリブページ20

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＿＿＿＿＿＿何してんの？

「！！」『げ、』

タイミング良くその人はやって来た

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いや本当はだいぶ前から来ていた
だけど、面白そうだから、様子を見ていた

途中から彼女の顔がだんだん歪む事を察して
今、お出ましといった所だ

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「えっと、あの、これは…！」

『え、何
　さっきまで調子こいてたじゃん』

『たかがコイツごときに
　何怯えてんの』

「お前はもっと俺を先輩だと思えよ」

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その人はアイドル界では、既に名が知れている
数々の賞を取ってきた人だった

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「違う…違うんですよセフンさん！
　この子が連絡先知りたいってうるさくて！」

『はぁ？嘘付いてんじゃねーよ』

「まずその信憑性0の言い訳はどうでもいいから
　…手、離しなよ」

「ヒッ！！！！！！！」

『おーこっわ』

　
ジロリとスタッフを睨むその眼差しは
まるで、獲物を狙う冷酷な男のようだった

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「スタッフが関係者を口説いたなんて
　知られたらマズいんじゃない？」

「ましてや天下のSM
　SMの重宝COMAを相手にするなんてね？」

「…まぁ俺はコイツが重宝だなんて思った時ないけど」

『こちとら重宝になったつもりはねーよ』

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スタッフより離された手首に視線を向けると
赤くなっている事が分かった

まぁ、そもそもコイツの手が細いのも悪い

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「今回は見逃してあげるけど
　次やったら容赦しない」

「分かったらとっとと消えな」

「す、すいませんでした！！！！！！」

そう言って男は
セフンとCOMAの前から逃げるように姿を消した

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「…」
『…』

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『まぁ、ありがと』

「お前さ、糸電話は流石に無理があるだろ」

『仕方ないだろ、他に思いつかなかったんだよ！』

「糸電話って聞いて助けようか悩んだわ」
(それはそれは真剣に)

『は！？そんな前から居たの！？助けろし！！！』

まさかCOMAの口から
“ありがとう”と言う言葉が出ると思わなかった

だから反射的に可愛くない事を言ってしまった

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『だったら他に何の言葉がある訳？』

「…回覧板とか？」

『そっちの方が無理があるわ！！！』

ぷんすかしながらも、ありがとうと言い
時間に追われているCOMAはセフンと別れた

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「…俺だって連絡先知らねーんだぞ
　あんなスタッフに知られてたまるかよ」

そんな言葉はもちろん彼女は知らない

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