12.謎、そしてまた謎 ページ12
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TOUCHでもCOMAは通常運転だった
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自分のパートを持たず
歌うとすればコーラス部分に参加するのみ
DREAM時もそうだったが
音楽番組にも滅多に参加をしない
最後の最後に参加する位だ
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楽屋に至っても、一緒に入る事はない
「こんにちは！○○です！」
「ってあれ、COMAさんは…？？？」
全く素性の分からないCOMAと唯一関わる事が出来るのが音楽番組
もちろん他のアーティスト達は
唯一、彼女に会える方法があるとすれば、音楽番組での楽屋だ
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「スタジオ入りはしていると思うんですが
コチラに来るのは
本当に直前なんですよ」
「そう、ですか」
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明らかに残念そうな顔をする人達＿＿＿
このクダリはもう何回目だろうか、
人々からしたら謎だろうが
俺達メンバーからしても、謎が深まるばかりだ
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『おいっすー！今日も頑張ってこー！』
これが彼女のコンセプトで
事務所が提示しているモノだとしたら
少し同情が湧く
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『ん？何？』
「いや、別に？」
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「COMAのコンセプトって事務所提示？」
『え？そうだけど』
「しんどくない？」
心優しきドヨンヒョンが彼女に聞いた
きっと、他との交流も絶たされ
唯一同じチームでいる人間が異性と言う事も
彼にとっては、十分可哀想な要素だったのだろう
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『全然？』
「そっか、ならいいんだけど」
優しい彼はこれ以上問うのを辞めた
俺なら何で？とか聞いちゃいそうだけど
実に、ドヨンヒョンらしい
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『ミステリアスって格好良くない？』
「そう、かな？」
『誰も自分の素性を知らないんだよ
割かしこの状況、楽しんでるけどね』
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一つ、いい点を挙げるとしたら
コイツはこの状況を嫌だと感じず、むしろ楽しんでいるという所
事務所はこの事を分かってたのか
どちらにせよ、いい策略だったんだと思った
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『さ、今日はジェの愛嬌が見れるかなー
きっとファンは大喜びするだろうなー』
「適当な事言うな！？」
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「ふは！COMAが言うたからには
愛嬌せんとなぁ？ジェヒョン？」
「ちょっとユタヒョンまで！？」
『さ、頑張れ頑張れ』
でも一つ言える事は
こんな時までノートパソコンを手放せないと言う所を見ると
本当に忙しい人間だと言う事
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作者名：きみしぐれ
| 作成日時：2021年1月5日 17時
