感情を失った星と、臆病な雷 7

感情、にじゅうきゅうこめ ページ31

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千寿郎くんと別れて数分









A(でかいなぁ…)









次の柱、蜜璃さんの屋敷に到着









まだ屋敷から少し離れているのに甘い香りが鼻をくすぐる









嗅いだことのない香りだ…









A「蜜璃さーん…？」




蜜「あ、Aちゃん！いらっしゃい！」









早かったわね！と言ってひょこっと顔を出す蜜璃さん









A「あの…すごい甘い香りが…」




蜜「実はね！今パンケーキを作っててね！紅茶もあるから皆で食べましょ！」




A(ぱんけーき？何だそれ)









蜜璃さんに腕をひかれて行くと、甘い香りが更に濃くなる









…ここにも獪岳くんはいない、か









いくら当たりを見回しても、知ってる顔も獪岳くんの顔もどこにもなかった









蜜「お待たせー！いっぱい食べてね！」





A「わぁ…」









すごい美味しそう…









この黄色っぽい…なんだろ









蜜「あ、それはね蜂蜜って言うの！甘くて美味しくて、パンケーキにすごく合うのよ！」







A「はちみつ…」









「いただきます」と言って一口頬張る









え、やば…









A「美味しい…」




蜜「でしょー？！」









嬉しそうに笑う蜜璃さんには尊敬しかない









こんなに美味しいのを作れるんだ









A(善逸にも作ってあげたいな…)







蜜「もしかして今善逸くんに作りたいって思った？！」






A「え゛」









キャー！図星なのね！と騒いでいる蜜璃さんはとにかく可愛かった((









あ、ちょっと聞いてみようかな…









A「あの、獪岳って子来てませんか？」




蜜「うーん…見てないわ」




A「…そうですか」









やっぱり参加してないのかなぁ…









稽古付けてもらおうと思ってたんだけどなー









蜜「あ、もうすぐ炭治郎くんたちがこっちに来るみたい！」









鎹鴉から手紙を受け取った甘蜜璃さんがそう教えてくれた









無一郎からかな









A(…一旦獪岳くんのことは頭から離しておこう)









「ごめんくださーい！」

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