甘い罠に溺れて死ぬ。

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(side.Seung cheol )







……折れそうなくらい、細かったな。



「スンチョラ？…おーい。」






…まだ、感触残ってる。



「おーい、そのハンバーグ一口もらっていい？…おーい。」






パン！




『いった！？何すんだよ！ジス⁉』

「何がはこっちのセリフだよ、馬鹿なの？一緒に昼飯食べてる相手がずっと自分の手見つめてたら、

そりゃ気になるでしょ？」









『…いや、だからって人の頭スリッパで叩いていいやつがあるか⁉』




「何か文句でも？」


『…ありません。』

「そう。ジョンハン遅いね、購買混んでるのかな？






…ところで、どうして今日そんなに自分の手ばっかり見つめてるの？」



『そんなに見てる？』









「うん、トイレに行った後手洗うの忘れたのかと思ったくらい。」


『さすがに洗って、出てくるわ！常識だろそれ‼





…いや、昨日ずっと気になってた子にやっと話しかけられたんだよ。』









「それはよかったね。……で、何でそれが手を観察する理由になるの？」




『その子、照れてたんだよ。…でなかなかこっち見てくれなくて、

いつのまにか腕引っ張ってたんだよ。』









「…好きな子に声もかけられないシャイボーイと思ったら、意外と強引だね。」




『………やっぱりがっつきすぎたかな？』









「僕がその子だったら、すぐに拒絶してる。」









『やっぱりがっつきすぎたよな！？』





…そんな俺の問いには、答えもせず目の前の悪友はハンバーグを美味しそうに食っていやがった。








『おい！それ俺の！』



「ごめん何も言わないから食べちゃった。



少なくともその子に変な人認定されたのは、間違い無いよ。」









「…何面白そうな話してんの？」

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