答え合わせの夜−１ ページ5
「どこでどう、すれ違ったんだ。」
勤務を終えて帰宅した翔さんが
着替えながら、ぶつぶつ言ってる。
「夕飯、できましたよ。
早く食べましょう、ね？」
ぶりの照り焼き、豚汁、白菜のおかか合え、
かぼちゃといんげんのコンソメ煮。
林檎を剥いておいて。
今日は、有休だったけど
やっぱり午後から病院に行って
気になる患者さんを回って
検査データを確認してた。
いつもより早かったけど、
翔さんのお部屋に着いたのは、
１９時近くで。
急いで夕飯の支度をした。
合鍵を使ってエントランスを抜ける時、
ちょっと緊張した。
でも、今日もお仕事で疲れている翔さんを癒したくて。
私のこの手でふたりの幸せな夜を作るって、力が出た。
この人を癒すって決めたんだから。
私の強みは、たったひとつ。
翔さんを想う気持ちの強さだけ。
スウェットに着替えた翔さんが
「うん、今日も美味しそう。食べる！」
「あっつ！」とか言いながら、
大きな口でどんどん食べてくれる。
好き嫌いがない人で、良かった。
「明日は、お鍋にしましょうか？」
ぶりをほぐしながら言うと、返事がなくて。
あれっと思って翔さんを見たら、
私をじっと見てる。
「あ、明日は、いない方がいいの？」
がんばって敬語をやめてみる。
大きな瞳が、もっと大きくなって。
「あのさ、本気で言うんだけど。」
「なあに？」
「すっげ、嬉しい。明日の話をするって、こんなに嬉しいんだな。」
とんぼの柄のお揃いのお茶碗。
同じ柄のお皿に食べかけのぶり。
二人で選んだ物が目の前にある。
「翔さん、私もすっごく嬉しい。」
顔を見合わせて、ふふっと笑う。
食べ終って、一緒に入ろうとか嫌とか言い合って。
やっぱり別々にお風呂に入って。
ソファに翔さんの左側と私の右側をくっつけて座る。
お風呂上がりは、ビール。
「なあ、唯。
どこですれ違ったんだろう。
こんなに好きなのに。ずっと考えてるんだけど。」
「ええっと、私のせいかな。」
「いや、俺のせいだろうな。」
ぎゅっと腰を抱かれる。
「答え合わせ、してみる？」
「あ、それ、私もやりたいかも。」
「じゃあ、唯からどうぞ。何でも良いよ。」
聞きたいことは、たくさんあるけど。
のぞきこむ大きな瞳が綺麗すぎて、責められない。
翔さんは、ずるい。
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おはな(プロフ) - らんまるさん» らんまるさん、心強いコメントをありがとうございました。おっしゃる通り、猛翔(！)がんばりますね。わずかでも楽しんで頂けたら、嬉しいです。 (2016年9月21日 8時) (
レス) id: 4a84da09b3 (このIDを非表示/違反報告)
らんまる(プロフ) - 猛省中なんて…書き手さんは色々と大変ですよね。私は無責任にただただ楽しんでるだけですから。猛省では無く、猛翔でお願いしますm(_ _)mどこまでもついて行きますよー！(^O^)／ (2016年9月19日 23時) (レス) id: 5d10617f7a (このIDを非表示/違反報告)
おはな(プロフ) - らんまるさん» らんまるさん、せっかくコメント頂いたのにごめんなさい。殻を破って愛し合った部分を大幅にカットしてしまいました。やり過ぎました。反省しています。「甘い」レベルでおさめるようにします。これに懲りずまた読んで頂ければと思います。よろしくお願いします。 (2016年9月19日 23時) (レス) id: 4a84da09b3 (このIDを非表示/違反報告)
おはな(プロフ) - nanaさん» nanaさん、せっかくコメント頂いたのに、愛され部分を大幅にカットしてしまいました。ごめんなさい。猛省中です。でも先生にどれほど愛されているか、ちゃんと書いて行きますね。見守って頂けると嬉しいです。 (2016年9月19日 22時) (レス) id: 4a84da09b3 (このIDを非表示/違反報告)
らんまる(プロフ) - 甘い夜のご褒美、ゴチです。いやー、甘いというか激しいというか。それにかなり恥ずかしい。いやん、「全てよこせ」ってこういう事？でもここまで心と体の殻破っても愛してくれる安心感がイイ。 (2016年9月19日 2時) (レス) id: 5d10617f7a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おはな
| 作成日時：2016年8月22日 8時
