新しい友人−２ ページ30
うふふってなりながら、ドアを開けたら雅紀さんがいて、
「唯ちゃん、何？思い出し笑い？櫻井先生と上手くいったの？」
ちょっと顔を近づけて、ひそひそと言うから照れてしまう。
「ねえ、真っ赤だよ。図星だね？」
「ええっと、おかげ様で。」
「櫻井先生、モテるから大変でしょ？がんばれ。
あんなイケメン、放っておかれる訳がないよね！」
雅紀さんに悪気はないんでしょうけど、
痛い所を突かれて、黙ってしまった。
「唯ちゃん、冗談だよ、冗談。大丈夫だって。
二人の気持ちがしっかり繋がってたら、怖いものなんてないんだよ。」
はっとして顔を上げたら、天使のような笑顔。
「そうね、雅紀さんの言うとおり。」
「笑顔、素直、これが大事だよ。」
って、手を振りながら自分の部屋に向かって行った。
廊下を歩きながら、笑顔、素直、と繰り返し独り言。
自分に言い聞かせる。
その日の夕方。
勤務を終えて医局に向かう廊下で。
正面から小椋先生が歩いて来た。
私の後ろにも誰かがいて、二人きりではないと分かっていた。
すれ違う時、いつものように
「小椋先生、お疲れ様です。」
そう、ご挨拶をした。
でも・・・。
あの、よく通る高い声は聞こえてこなかった。
ヒールの音だけが響いている。
私、無視された？
驚いてしまって、立ち止まった。
その時、
「小椋先生、聞こえませんでした？
今、星月さんが先生にご挨拶しましたけど。」
少し大きめの声がして。
美宝さんだった。
「あら、ごめんなさい。
ちょっと考え事をしていて。」
小椋先生は、私を見ない。
「分かりやすい人ですね、先生。
個人的な事は知りませんけど、
先生ほどの方が後輩の挨拶を無視するなんて、
信じられません。」
美宝さん、怒ってる？
「私、そういうのって許せないんです。
黙っていることができません。
お互い、いい大人で、医者で、ここは病院です。
私情は、ご自分の胸の中におさめておくべきです。」
まっすぐ小椋先生を見ている。
正しいことを言っている。
多分、私にも向けられている。
「田丸先生、少し思い込みが激しいようね。
何のことか良く分からないけど、
考え事しすぎないように気をつけるわ。失礼。」
結局、一度も私を見ることなく行ってしまった小椋先生。
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おはな(プロフ) - らんまるさん» らんまるさん、心強いコメントをありがとうございました。おっしゃる通り、猛翔(！)がんばりますね。わずかでも楽しんで頂けたら、嬉しいです。 (2016年9月21日 8時) (
レス) id: 4a84da09b3 (このIDを非表示/違反報告)
らんまる(プロフ) - 猛省中なんて…書き手さんは色々と大変ですよね。私は無責任にただただ楽しんでるだけですから。猛省では無く、猛翔でお願いしますm(_ _)mどこまでもついて行きますよー！(^O^)／ (2016年9月19日 23時) (レス) id: 5d10617f7a (このIDを非表示/違反報告)
おはな(プロフ) - らんまるさん» らんまるさん、せっかくコメント頂いたのにごめんなさい。殻を破って愛し合った部分を大幅にカットしてしまいました。やり過ぎました。反省しています。「甘い」レベルでおさめるようにします。これに懲りずまた読んで頂ければと思います。よろしくお願いします。 (2016年9月19日 23時) (レス) id: 4a84da09b3 (このIDを非表示/違反報告)
おはな(プロフ) - nanaさん» nanaさん、せっかくコメント頂いたのに、愛され部分を大幅にカットしてしまいました。ごめんなさい。猛省中です。でも先生にどれほど愛されているか、ちゃんと書いて行きますね。見守って頂けると嬉しいです。 (2016年9月19日 22時) (レス) id: 4a84da09b3 (このIDを非表示/違反報告)
らんまる(プロフ) - 甘い夜のご褒美、ゴチです。いやー、甘いというか激しいというか。それにかなり恥ずかしい。いやん、「全てよこせ」ってこういう事？でもここまで心と体の殻破っても愛してくれる安心感がイイ。 (2016年9月19日 2時) (レス) id: 5d10617f7a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おはな
| 作成日時：2016年8月22日 8時
