答え合わせの後��【彼Side】 ページ15
唯が当直のその夜、栗原と会った。
ひとまず、報告して頼みもあったし。
病院からちょっと離れた居酒屋で、飲み始めた。
「話しておきたいことがあるんだ。」
そう言うと、
「星月のことか。」
分かっているようだった。
「ああ、と言うか真紀子のことだ。」
「お前、言ったのか。」
「知りたがったからな。」
「混乱しただろう。」
「まさに、今。」
「そうか、きついだろうな。」
「ああ。俺、振られるって覚悟した。」
「潔癖と言うか、免疫なさそうな子だからな。」
「過去でも他の女のことを想うなら、顔も見たくないそうだ。」
「なるほど。まあ、そのくらいお前に惚れてるってことだ。」
・・・・。
「照れるな、気持ち悪い。」
「うるせえ。」
ぐっとビールを飲む。
「で、頼みってのは？」
「星月が来たら助けてやってくれないか。」
正面から栗原を見る。
「どうやってだ？」
「話を聞いてやってくれ。」
「それだけか？」
「事の顛末は分かっただろうからな。
気持ちを聞いてやってくれ。」
「分かった。」
「それに、本人が知りたいと言ったら
何でも答えてやってくれないか。
隠したところでどうしようもないし。
真紀子から聞くより、いいだろうから。」
「それもそうだが。ま、そうか。
そこらへんは、任せろ。」
「まあ、なんだ。失いたくないんだよ。
必死になってる。笑うか？」
「笑わないさ。俺だって、今でも妻には必死だ。
何もかも分かり合えてるとは、思えない。
難しいものだよな。
しかし、お前ほどの男でもそうか。」
「なんだよ、それ。」
こいつ、笑っていやがる。
「星月は、浅はかなタイプじゃない。
そこは、大丈夫だろう。
これからのお前次第じゃないのか？」
「ああ、そうかもな。」
「品行方正にと言うか、自重しろよ。」
「分かってる。」
二人分のビールの追加を注文する。
「松本は、結婚するらしいな。
久しぶりに三人で飲むか？」
「いいな。来月の同期会の後でも誘ってみるか。
でも今は、星月のことが一番だなあ。」
「お前、本当に惚れてるんだな。」
「自分でも驚いてる。
どうしても離したくない。
馬鹿みたいに信じてるんだよ。
俺には、あいつだって。」
「そうか。いいんじゃないか。本気の恋か。
頑張って、女たちの呪いを振り切れ。」
「やけに楽しそうだな。くそっ。」
栗原も４月から昇任するって話で、
今後の診療科の体制とか、真面目な話もして
三十越えの男二人、いい気分で帰った。
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おはな(プロフ) - らんまるさん» らんまるさん、心強いコメントをありがとうございました。おっしゃる通り、猛翔(！)がんばりますね。わずかでも楽しんで頂けたら、嬉しいです。 (2016年9月21日 8時) (
レス) id: 4a84da09b3 (このIDを非表示/違反報告)
らんまる(プロフ) - 猛省中なんて…書き手さんは色々と大変ですよね。私は無責任にただただ楽しんでるだけですから。猛省では無く、猛翔でお願いしますm(_ _)mどこまでもついて行きますよー！(^O^)／ (2016年9月19日 23時) (レス) id: 5d10617f7a (このIDを非表示/違反報告)
おはな(プロフ) - らんまるさん» らんまるさん、せっかくコメント頂いたのにごめんなさい。殻を破って愛し合った部分を大幅にカットしてしまいました。やり過ぎました。反省しています。「甘い」レベルでおさめるようにします。これに懲りずまた読んで頂ければと思います。よろしくお願いします。 (2016年9月19日 23時) (レス) id: 4a84da09b3 (このIDを非表示/違反報告)
おはな(プロフ) - nanaさん» nanaさん、せっかくコメント頂いたのに、愛され部分を大幅にカットしてしまいました。ごめんなさい。猛省中です。でも先生にどれほど愛されているか、ちゃんと書いて行きますね。見守って頂けると嬉しいです。 (2016年9月19日 22時) (レス) id: 4a84da09b3 (このIDを非表示/違反報告)
らんまる(プロフ) - 甘い夜のご褒美、ゴチです。いやー、甘いというか激しいというか。それにかなり恥ずかしい。いやん、「全てよこせ」ってこういう事？でもここまで心と体の殻破っても愛してくれる安心感がイイ。 (2016年9月19日 2時) (レス) id: 5d10617f7a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おはな
| 作成日時：2016年8月22日 8時
