他言無用�� ページ6
定時退社を果たし
社屋を出た所で、
デジャブかと思ったわ。
こんな姿を数年前に見たことがあった。
そう言えば、同じ季節だったかもしれない。
「久しぶりだな、A。
俺の誕生日以来だよな？
ちょっと確かめたいことがあるんだ。
時間がないことは知ってる。
取りあえず大学まで送るから乗って」
その辺の会社員とは全然違うシルエット、
有無を言わせない圧倒的なオーラで佇む。
命令口調も良く似合ってる。
「潤くん、何、どうしたの？」
総本家の長男、松本潤くんが
あろうことか私を待ち伏せていた。
しかもこのまま車に乗れと言う不意打ち。
これは、きっと、やっぱり。
大野さんとのことを確かめに来たんだろう。
本家に知られても困る事は何もないし
正直に聞かれたことに答えよう。
どうせ既に調べは済んでいるに違いない。
大学まで車で３０分ほどだろうか。
後部座席の私は尋問を受けるような気分だ。
「時間がないから単刀直入に言う。
まず、大野智のことだけど、
彼は日本にはいない。当分帰らない。
Aと真面目に将来を見据えての
付き合いを望んでいなかったようだな」
「うん、分かってる」
「どうする？少し痛い目に合わせるか？
Aの気が済むようにしてやるよ。
こういう時、女の方が辛いだろう。
どうしたって非難されるだろうから」
潤くん、優しい。
でも怖い。
「大丈夫よ、私も３１の大人なんだし
この程度で深く傷ついたりしないわ。
確かに気持ち的に落ち着くまでには
もう少し時間が必要かなとは思うけど」
潤くんがこっちを見た。
「結婚も恋愛もだけどね、
私には向いてないのかもしれない。
しばらく仕事に集中するわ」
「そうか、なるほどな。
向いてないと来たか」
恐ろしいほど綺麗な顔が
ぐっと私に近づいた。
「常日頃、俺はチャンスとは
一度きりだと思っている」
ぴりっと緊張が走った、気がする。
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おはな(プロフ) - ささたくさん» 色の意味は、そこまで執着していなかったこともあり、秘めておこうと思っていました。気付かれてしまいましたね。彼の大人の魅力を書けると良いなと願いながら進めようと思っています。お付き合いくださいね。ありがとうございました。 (2019年12月14日 17時) (
レス) id: 4a84da09b3 (このIDを非表示/違反報告)
おはな(プロフ) - mikkyさん» mikkyさん、スキルを細かに使っていこうかと思っております。とは言え、私にそこまでの蓄えはないので、早々に方向転換する可能性もあり自分でもヒリヒリしながら書いています。彼の大人加減と優しさを頼りに進めますね。ありがとうございました。 (2019年12月14日 17時) (レス) id: 4a84da09b3 (このIDを非表示/違反報告)
おはな(プロフ) - 花音さん» 花音さん、コメントをありがとうございました。「追いかけて行く」、私もまさにそんな気持ちでいます。私が書くものは、どうしても彼中心で、読んで下さるのもきっと彼担当の方がほとんどだろうと思っています。なのでとても嬉しかったです。励みになりました。 (2019年12月14日 17時) (レス) id: 4a84da09b3 (このIDを非表示/違反報告)
ささたく(プロフ) - ロイヤルブルーのセットアップですか。色にも意味がありそうで、深読みしてしまいました。爽やかで、甘くて、強いって、彼そのものですよね。色々と楽しみながら読みました。次の更新も楽しみにしています。 (2019年12月12日 1時) (レス) id: 0cad052d81 (このIDを非表示/違反報告)
mikky(プロフ) - 更新ありがとうございます^ ^女のスキルを駆使してきましたね。少しでも翔さんに伝わっています様に...。そして今日の彼も素敵でした。またの更新待ってます^ ^ (2019年12月12日 0時) (レス) id: 27e731af2f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おはな
| 作成日時：2019年11月16日 2時
