距離感 ページ42
朝。
冬の早朝の厳しさ。
ゆっくり意識が戻る。
目覚めはいい。お酒が残ってる感覚はない。
目を開けて状況を分析する。
昨夜の甘い先生を思い出す。
あのまま私が手を伸ばしたら、どうなったんだろうかと。
誘われなかった事実は、ショック。
強引にでも誘ってほしかったなんて、わがままな気持ちが湧いてきて。
先生は、私に決定権を委ねてくれたんじゃないかという気もして。
ああ、思考が固い。
自分に恥ずかしがっている。
頭を振って、気持ちを切り替える。
まず、薄くメイクしよう。
ベースは薄めでまつ毛を上げて、マスカラ。
発色の良いチークとリップグロス。よし。
そっとキッチンに行く。
先生はまだ起きていない様子。
朝食にサンドイッチの準備を始める。
人参、きゅうり、キャベツをたくさん千切りにして、焼いたベーコンと一緒にサンドする。
マスタードを効かせて。
たっぷりの卵サラダ、生ハムとベビーリーフにチーズのサンドイッチも作る。
コーンとジャガイモ、玉ねぎでスープが完成。
フルーツは良い物がなかったから、ブルーベリーのヨーグルトで。
ドアが開く音がして、櫻井先生が起きてきた。
「ん、おはよう。」
「おはようございます。先生のおかげで良く眠れました。」
目を擦ってる先生。寝癖。無防備な表情。
発見。寝起きの先生も大好き。
ポリポリと首の後ろを掻いていた先生の目が、ようやく開く。
「あれ？こんなにしっかり作ってくれたの？」
って、今度は大きく開いた。
「はい。お礼にと思って。あ、食材は先生が買ってくださいましたけど。」
ん？って、ちょっと不機嫌な顔になって、
「何かよそよそしいな。距離感、遠過ぎ。」
不満そう。
「あ、どうしよう。間違えました？」
「ま、いいけど。いいよ、それでも。」
投げやりに言って、洗面所に行ってしまった。
顔を洗って戻ってきた時には、いつもの先生で。
「よし、頂こう。」
口に入れた瞬間に、美味いって笑う。
「スープも美味い。すげえ美味いよ。」
何度も褒めながら、ご機嫌で次々と食べてくれる。
嬉しくて泣きそう。じっと見てしまう。
一生で最後かもしれない、先生と二人の朝食。
うふふって笑って、
「私も頂きます。」
味なんてやっぱり分からないんだけど。
「うん、美味いよ、全部。」
多めに作ったのに、ほとんど先生が平らげた。
胸がいっぱい。
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おはな(プロフ) - らんまるさん» コメント、ありがとうございます。先生の本気を何とか示せるようにがんばります。個人的にはグイグイとじわじわと、両方で来てもらえると嬉しいです。 (2016年7月10日 14時) (
レス) id: 4a84da09b3 (このIDを非表示/違反報告)
らんまる(プロフ) - やっと！お泊り！「邪な気持ち」でいいから、先生、グイグイ来て〜！ (2016年7月10日 12時) (レス) id: 5d10617f7a (このIDを非表示/違反報告)
おはな(プロフ) - ゆかりさん» 今日のワクワク学校では、二宮くんと櫻井くんの息がぴったり合って、最高のコントが見られました。ＷＳが楽しみです。チェックしてみてください。ご感想、ありがとうございました。 (2016年6月26日 23時) (レス) id: 4a84da09b3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり - 二ノ翔ちゃん大好き愛してる (2016年6月26日 9時) (レス) id: 59f29188ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おはな
| 作成日時：2016年6月25日 14時
