柔らかな声 ページ33
当直室で着替え始めると、緊張してくる。
ＬＩＮＥが届いた。
―櫻井です。
予定通り、このままドライブに行こう。
１時から５時まで眠れたから、全然元気です。―
―良かったです。私も３時間以上眠れました。すっきりしてます。
どこに行けばいいですか？―
―駐車場の奥の方まで来てくれる？
車、分かるよね？―
―はい。了解です。
急いで行きますね。―
身支度を整える。
手早くベースメイクを直して、リップグロスを丁寧に塗って。
トワレをつける。
身体中が脈打っている。
涙が出そうなくらい、嬉しい。
櫻井先生が私を待っているって事実。
夢みたい。
駐車場に向かう。
足取りが軽い。
先生が車にもたれているのが見えた。
絵になってる。長い脚。
ノルディック柄のカーディガンを着てる。モスグリーンのカーゴパンツ。
このタイプのパンツが好きなんだ、きっと。
スマホで何を見ているんだろう。
誰かと連絡？今？
「お待たせしました、すみません。」
恐る恐る声をかける。
「ああ、そんなに待ってないよ、大丈夫。
道路情報や渋滞予測を見てたんだけどさ、やっぱり午前中に走った方が良いね。
早速、出発しよう。」
「はい、よろしくお願いします。」
ああ、良かった。
助手席のドアを開けてもらって乗り込む。
先生が滑るように運転席に座る。
また、香る。
「シートベルト、できた？」
って、近づいた先生が
「あれ？前と違う香り？」
気付いてくれた。
「はい、今日は、こんな色気のない格好なので。
ちょっと変えました。」
先生、香りに敏感。
「いや、機能性重視でいいんだよ。
風邪でも引いたら大変じゃない。
申し訳ないしさ。
その香りもいいよ。悪くない。」
悪くないっていうの、口癖かな。
「じゃ、行くよ。」
ゆっくり走りだす。
静かな洋楽が流れる。
先生を右に見上げて、ふふって笑うと
「何？何か気になる？」
って、お仕事の時とはちがう柔らかな声。
「いえ、なんか不思議な感じがして。」
「うん、そうだね。」
仕事中の先生とちがって、一人の男性として意識してしまう。
輪郭、体温、声、香り。
だって、全部好き。大好き。
病院を後にして、日常から離れていく。
そわそわと舞い上がっていく。
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おはな(プロフ) - らんまるさん» コメント、ありがとうございます。先生の本気を何とか示せるようにがんばります。個人的にはグイグイとじわじわと、両方で来てもらえると嬉しいです。 (2016年7月10日 14時) (
レス) id: 4a84da09b3 (このIDを非表示/違反報告)
らんまる(プロフ) - やっと！お泊り！「邪な気持ち」でいいから、先生、グイグイ来て〜！ (2016年7月10日 12時) (レス) id: 5d10617f7a (このIDを非表示/違反報告)
おはな(プロフ) - ゆかりさん» 今日のワクワク学校では、二宮くんと櫻井くんの息がぴったり合って、最高のコントが見られました。ＷＳが楽しみです。チェックしてみてください。ご感想、ありがとうございました。 (2016年6月26日 23時) (レス) id: 4a84da09b3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり - 二ノ翔ちゃん大好き愛してる (2016年6月26日 9時) (レス) id: 59f29188ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おはな
| 作成日時：2016年6月25日 14時
