できた彼氏 ページ45
「君さ、こうやって二人で食事とかしちゃう男、
他にいるの？」
「うーん、今はいませんよ、
今井くんくらいですね。」
「前には、いたということ？」
「はい。と言うかどうもこう、
色っぽい関係にはならなくて。
二人でお出かけしても、
楽しかったねってことで終わるんですよ。
そして次のお誘いはなく。
異性として認識されないタイプです。」
「それさあ、そう思ってるの、
君だけじゃないの？」
「え、どういう意味ですか？」
「いや、ちょっと。
ま、いいや。」
エレベーターを降り、ビルの外に出たら
腰に回った手が解かれる。
ほっと息を吐く。
先生がちょっと私を見た。
何も考えずに、
電車で帰ろうと駅に向かって歩き出すと
腕を掴まれた。
「ね、結構ワイン飲んだでしょう。
タクシーで送るよ。」
「大丈夫ですよ、このくらい。」
「だって前、泣いちゃってたじゃない。」
「あ、そうでした。」
「せめてタクシーに乗る所まで送らせて。」
「分かりました、すみません。
あ、いえ、ありがとうございます。」
「うん。」
タクシーに乗ると、
先生がさっとお札を出して運転手さんに渡す。
驚いている間に、
「出してください。」
って発進する。
別れをためらう様子もなく。
あまりの早業に驚いている。
運転手さんが
「できた彼氏ですね。」
なんて。
もったいないから否定しなかった。
でも。
まだ帰るには、早い時間。
帰されちゃったということでしょうか。
二人でいるのは限界だったのかも。
楽しいままで終われて良かったのかもしれない。
夢の様な時間。
ふわふわと飛んでいきそうな。
初めて見た表情ばかりで、
もっと知りたいと思ってしまう。
先生があまりに褒めてくれたから、
私も「女の子」になったように勘違いしている。
辛くて泣いた時間なんて、忘れられる。
そのくらい、先生が近かった。
頬が熱い。
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智美(プロフ) - 最初の方のページはほとんど(私の姓)や(私の名)というふうになっていて読みにくいです。修正お願いしますm(_ _)mm(_ _)m (2019年2月10日 14時) (
レス) id: b9bab58b14 (このIDを非表示/違反報告)
きゅうり(プロフ) - ところどころお名前が唯になっています(;o;) (2017年7月3日 11時) (レス) id: 30427f3e19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おはな
| 作成日時：2016年6月7日 14時
