明確な分類と決心 ページ32
１０分もしないうちに、緑のアイコンに�，�付いた。
―櫻井です。
A先生に用意させてしまってごめん。
プログラムを送ります。―
儀礼的だけど、良いことにしよう、今は。
―ありがとうございます。
知っている曲が多くて安心しました。
楽しみです。―
迷ったけど、「ペコリ」のスタンプも送った。
プライベートが繋がった。嬉しい。
でも先生の態度の変化が、
ちょっと謎だと感じている。
考える。
二通りに分けられる気がするけど。
自問自答。
櫻井先生、優しい時と冷たい時、
受け入れてくれる時と拒絶される時、
どっちが本当の先生なのかが分かりません。
どっち？どっちって、それは。
後輩なら受け入れて、
女としては拒絶ってことでしょうか。
あ、気付いてしまった。
ああ、そうなら説明できる、整理できる。
簡単なことだった。
今までどうして気付かなかったんだろう。
今日までの全てがすとん、と納得できる。
後輩は、ＯＫ。
女としては、ＮＧ。
分かりやすい。
先生、明快です。気持ち良い程。
歩みが止まって肩が震え出す。
嗚咽が漏れる。抑えられない。
目を開けていられなくなる。
涙が止まらない。
さっき、喜んだばかりなのに。
感情が一気に動き出す。
トイレに駆け込む。
タオルハンカチでまぶたを押さえる。
屈み込む。壁で頭を支える。
ああ、絶望って底がないんだと知る。
スタートラインに辿りつくことは、
私に許されないんだってことを。
プリンもアジフライも
リスクマネジャーも
助手席もオレンジのタクシーも
後輩として与えられ
女として取り上げられた。
さすが、頭脳明晰な方。
きちんと分類されていたんですね。
すみませんでした。
私、ようやく気付くことができました。
でも先生、好きなんです。
どうすればいいですか。
１５分後、何もなかったように
真面目だけが取り柄の私は、
カルテに向かって薬剤を処方していた。
ナースと情報を共有した。
指導医の栗原先生に
画像診断を教わっている。
感情に負けない。
自分に負けない。
私が白衣を着ていることの意味を。
だからこそ
櫻井先生の前に立てるということを。
先生を好きなら。
どうすればいいか。
知識と技術を身に付けて、
先生の目を引くしかない。
強くなる。
決心。
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智美(プロフ) - 最初の方のページはほとんど(私の姓)や(私の名)というふうになっていて読みにくいです。修正お願いしますm(_ _)mm(_ _)m (2019年2月10日 14時) (
レス) id: b9bab58b14 (このIDを非表示/違反報告)
きゅうり(プロフ) - ところどころお名前が唯になっています(;o;) (2017年7月3日 11時) (レス) id: 30427f3e19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おはな
| 作成日時：2016年6月7日 14時
