告白 ページ27
落ち込んだままの月曜日。
お昼。
今井くんと食堂で食べる。
総合診療科の先生方は、
まとまって食事することはないらしい。
トレイを持って並んでいる時に会って
「今日は、カレーだよね。」
「ううん、私は、アジフライ。」
と、別々の物をオーダーする。
呼吸器内科の先生方が見える。
櫻井先生、アジフライだ。
今井くんが話し続ける。
「今日、当直でしょ？」
「そうなの、不安だわ。」
「Aなら、イケるでしょ。」
「今井くんは、出来る男だからそう思うんでしょ。」
話しながら顔を上げると、
櫻井先生の隣には部長。
美宝さんじゃない。
そういう日もあるのね。そう。
食べ終わって「じゃ」って今井くんと別れて、
午後の業務に着く。
１７時に救急外来で、
当直医と看護師のミーティングを１０〜１５分行う。
その後、ご挨拶を兼ねて担当する科をラウンドする。
合間には自分の担当患者さんの夜の様子を見に行ったり、論文の下書きをしたり。
大抵は、すぐに呼ばれて、胃炎、発熱、急性腸炎とか、
入院にまで至らない患者さんの診療に当たる。
今日は２２時を境にピタッと患者が来なくなった。
ささっとシャワーを浴びて着替える。
飲み物を買いに自販機に行くと、
今井くんがいた。
「ご馳走しようか。」
と言われ、遠慮なく
「じゃあ、ジャスミンティね。」
１本、頂く。重い空気が流れる。どうして？
「Aさ、・・・。
Aって呼んでもいい？」
「それは、嫌。」
即答する。直感。
こういう時、変な間は誤解を生む。
「え？」
「苗字にして。どうしても。」
「だめなの？」
「うん、嫌。」
「君さ・・・、俺のこと、どう思ってる？」
「一番仲の良い同期。」
再び即答する。
「それだけ？」
「それまで。」
「・・・。櫻井先生を好きだから？」
「・・・・。答える必要、ある？」
「ないの？」
「私は、ないと、思う。」
「そう・・・・。」
お願い、分かって。
全部を言葉にしたら、戻れなくなる。
「じゃ、帰るわ。」
「うん、ご馳走さま。」
今井くん、ごめんなさい。
一年目の頃の私だったら、きっと喜んだ。
でも、そういうことなの。
私達は、そうならない方が良いと思うのよ。
あなただって、それが分かっているから
今まで何も気付かないふりをしていたのよね？
私は、貫くつもり。
顔を上げて当直室に戻った。
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智美(プロフ) - 最初の方のページはほとんど(私の姓)や(私の名)というふうになっていて読みにくいです。修正お願いしますm(_ _)mm(_ _)m (2019年2月10日 14時) (
レス) id: b9bab58b14 (このIDを非表示/違反報告)
きゅうり(プロフ) - ところどころお名前が唯になっています(;o;) (2017年7月3日 11時) (レス) id: 30427f3e19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おはな
| 作成日時：2016年6月7日 14時
