はじまりの夢 ページ1
時計を見た。４時２０分。夏の夜明けは、早い。
私の動悸が激しい。
こんなこと、初めて。
夢だと分かっているのに。
夢なのに、何かのスイッチが入ってしまった様で、
ひとり、肩で息している。
胸が熱い。
さっき見た、その夢の中ではっきりと、
私はその人とキスをした。
ざわざわとした雰囲気の中、
私にはその人しか見えなくて。
目が合う前からお互いに微笑んでいた。
まっすぐに近づいて、
小さく頷いて、
そのまま手を伸ばし、
ゆっくりと顔が近づき、
目を閉じて、キスをした。
唇が離れる瞬間、
先生が嬉しそうに私の目を見た。
きっと私も同じように、先生を見ていた。
夢の中でも震えてしまった、
嬉しくて、泣きそうで。
離れながらでも、まだ微笑んでいた。
お互い。
そこで目覚めた。
何だったんだろう。
何だと言うのだろう。
今も唇に鮮明な感触が、
温度が残っている。
動悸が止まらない。
素敵な人だと思っているし、
憧れの先輩で尊敬もしている。
ちょっとした雑談ができるだけで
何となく嬉しい。
櫻井先生・・・。
私、好きになっていたんだろうか。
どうしよう、
もう一度あのキスがしたいなんて。
涙が、落ちた。
苦しい。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1639人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
智美(プロフ) - 最初の方のページはほとんど(私の姓)や(私の名)というふうになっていて読みにくいです。修正お願いしますm(_ _)mm(_ _)m (2019年2月10日 14時) (
レス) id: b9bab58b14 (このIDを非表示/違反報告)
きゅうり(プロフ) - ところどころお名前が唯になっています(;o;) (2017年7月3日 11時) (レス) id: 30427f3e19 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おはな
| 作成日時：2016年6月7日 14時
