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「お邪魔しまーす！」
「どーぞどーぞ！」
今日ちゃんは俺の家に来ている。
最後にやりたいこと。
それは俺の家で飲むことらしい。
かわいいこと言ってくれるじゃん。
期待ばっかさせやがって。
俺はちゃんが好き。
その気持ちに気付いたのは数年前。
思わせぶりな態度ばっかりとってくるちゃんに振り回されること約三年。
ずっとずっと想い続けて来た。
でもこの気持ちは伝えられないまま、
終わってしまう。
お酒も進んだ二十三時。
ちゃんにずっと聞きたいことがあった。
「ねえ、ちゃん。」
「ん？なーに？」
「あの、…男の人を好きになるってどう思う…？」
「…え」
あまり良いリアクションではなかった。
そりゃそうだ。
突然こんなこと聞かれてなんて言ったら良いのか困ってしまうに決まってる。
「やっぱ、なんでもない！」
自分のセリフを取り消すしかなかった。
その日の夜は別々で寝た。
俺はソファーで、ちゃんはベットで。
朝起きてて死んでたらごめんね？
なんて笑いながら寝室に入っていった。
深夜に目がさめる。
一緒に寝てあげればよかったな、
と後悔する。
部屋からちゃんの鳴き声が聞こえる。
後悔したばかりなのにドアをノックできなかった。
翌朝、
ちゃんは元気よく家を出ていった。
ばいばい！
そう明るく言って。
送ってやるべきだった。
十分後には後悔していた。
ちゃんが死んだ、
と聞いたのはその3時間後だった。
実家の自分の部屋で息を引き取ったという。
いつもちゃんが寝る体勢で。
ベットの上で。
幸せそうな顔をして。
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作者名：りんこ | 作成日時：2018年7月30日 20時
