完璧で究極の復讐者【推しの子】【名探偵コナン】

06-安心して ページ11

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Aside


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それから五年。私はお姉ちゃんの年齢を追い越し二十二歳になっていた。


この五年間、私の周りではたくさんの変化があった。

まず、斉藤さんはあの後連絡が取れなくなって、ミヤコさんが事務所を引き継いだ。“アイ”というスターを失ったB小町は二年後に解散。
現在、苺プロにアイドル部門はなく、ネットタレントのマネジメントに手を広げて経営は成り立っている。


そして、私自身も今までとは全く異なる世界へ飛び込もうとしていた。




「それじゃあ、私そろそろ行くね」

「気を付けるのよ、A」

「Aお姉ちゃん行かないでー！」




玄関先で、コツコツとまとめていた荷物を手にそう告げる。
少し不安そうな顔をしながらも応援してくれるミヤコさんと、悲しんでいるのが目に見えるルビー。そして、奥の方でそっぽを向いているアクア。

お姉ちゃんがいなくなってから、前のような無邪気さはすっと消えてしまった。
でも大丈夫だよ。私が警察官になったら、すぐに見つけ出す。そして、必ず私の手で殺してやるから。
だから＿＿＿




「安心してね」

「まあ、Aはしっかりしているから特別心配はしていないわ。ルビーはこっちで上手くやり過ごすから、気にせず頑張ってきなさい」

「ありがと。ルビー、アクア良い子で待ってるんだよ？」

「ヤダヤダ待って！Aお姉ちゃん！！」




暴れて騒ぎ出すルビーをなだめつつ、時間がギリギリな為あとはミヤコさんに任せて家を後にする。


見上げると、視界に広がるのは彩やかな青だった。ほんとに、雲一つない。こんなに美しいのに、お姉ちゃんはこの世界にいない。それだけで、全てがくすんで見える。

目指した理由はどうであれ私の新たな門出を迎えようとしているのだ。きっと、お姉ちゃんも祝福してくれているだろう。


五年もかかってしまった。私はやっとスタートラインに立つ事ができた。気を抜いてはいけない。ここからが始まりなのだから。




「＿＿＿首洗って待ってなよ、クソ野郎」




お姉ちゃんを殺した事どころか、生まれてきた事すら後悔させてやる。

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