40-桜が舞う ページ27
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向かったのは同期四人とお姉ちゃんのお墓。
始めにお姉ちゃんのとこへ行き、その後は萩原、松田、伊達の順で会いに行った。最後に残ったのは、あの人だけ。
「久しぶり。景光」
そう言う私の声は、どこかかすれていた。しかし、それについて言及してくる人はいない。当たり前だ。今この場にいるのは私だけなんだから。
「長らく来てなかったけど、最近人生の節目を迎えたの。だから久しぶりに顔出ても良いかなって」
人生の節目というのは、もちろんカミキの事。人生の半分近くを復讐に捧げてきた私からしたら、節目と呼ぶに相応しい。まあ、これからより大きな節目になるんだろうけど。
頭の中で計画を具体的にしつつ、昔のように彼に話しかける。
「私、警察官として最悪な行動に出ようとしてるんだよ」
「あなたとバカやったあの日も、私は復讐だけを考えてた。当時は、あなたの事なんて気にもかけてなかったの」
「笑っちゃうよね。当たり前過ぎて、そのありがたさに気付けなかった」
「……だからさ、笑って欲しいな」
「見かけによらずバカだよな、Aは」なんて言って。あの人の事だから、私の事を笑うなんてしないかもしれない。それでも、思い切り笑って欲しい。
嘲笑うんじゃなくて、呆れた顔で愛おしそうに見つめるその表情、嫌いじゃなかった。いや、むしろ＿＿＿
「…誰だろ、この花束」
自分の気持ちが昂っていて気に留めていなかったが、景光の眠る墓石には私のを含めて二つの花束があった。よく見れば、線香も二つ立っている。単純に考えれば、ついさっきまで私以外の誰かがここにいた事になる。
もしかして景光の家族？でも、彼の両親は亡くなっているし、お兄さんは長野にいるはず。月命日でもない平日に、わざわざ来るだろうか。彼は公安だから、関係者がこんな昼間に墓参りに来るとは思えない。
疑問に思いながら花束と線香を交互に見つめていると、聞き覚えのある…いや、正確には数年ぶりに聞く声が耳に入った。
衝撃と動揺で視界が薄らとぼやける。
何で今なんだ。今じゃなくても良いじゃない。
「＿＿＿A？」
そう言った数メートル先の金髪は、静かに揺れている。
私達幼なじみは、ある意味最悪の形で再会を果たしてしまったのだった。
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ソーダ愛す - 私の望んでいたクロスオーバーが読めるなんて...！更新楽しみにしてます！！ (12月10日 0時) (
レス) id: 73c730aa71 (このIDを非表示/違反報告)
駐車場 - 本当にすごいですなんでこんなの思いつくんですか天才ですか？なんかもう色々と頑張ってほしいです、更新待ってます！ (10月25日 19時) (レス) @page34 id: c9b27d8eb7 (このIDを非表示/違反報告)
さふゆわ - うわぁぁぁ！続きが気になるぅ！ (9月4日 21時) (レス) @page26 id: cde793218e (このIDを非表示/違反報告)
Ama - めっちゃ面白いですー！応援してます。 (8月7日 19時) (レス) @page19 id: 7e4a5b7e94 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りよ | 作成日時：2023年7月14日 19時
