38-彼女を嗤った ページ23
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「では、昨夜は二十二時までしか人はいなかったという事ですね？」
今ガチの放送終了から数か月。
偶然か必然か、私は黒川あかねのいる劇団ララライに来ていた。
理由を端的に言うと、ララライに侵入者が入ったという目撃情報が相次ぎ、昨日には近隣住民がけがを負ったから。「今後、舞台の練習もあるから、大きな被害が出ないうちに何とかして欲しい」という要望の元、私は高木と共に調査をしている。
「ああ。最後に帰ったのは別室にいる黒川あかねという役者だ」
「なるほど…。高木、彼女を別室に案内して話を聞いてきて」
「分かりました！」
「終わったら私と合流せず、そのまま本庁へ戻りなさい。目暮警部への報告も忘れないように」
高木にそう指示した後、私は一人で周辺の聞き込みをする事にした。
刑事二人でいると、どうしても変な圧が出てしまう。高木を戻して正解だったようだ。
「＿＿＿本日はわざわざありがとうございます。何かありましたら、いつでもご連絡ください」
「いいえ。こんな話で良ければいつでも提供するので」
そう言いながら気さくに笑うのは、被疑者にけがを負わされた近隣住民の森さん。
けがはナイフのような物で切りつけられたと考えられる。トラウマになってもおかしくないのに、快く任意の事情聴取を許可してくれたのはありがたい。
一礼して森さんの玄関のドアに手をかけた時。
「そういえば、この騒ぎが噂になってから見かけるようになった人がいるのよ」
「本当ですか？」
話していたうちに曖昧だった記憶が呼び起こされたのだろうか。森さんは「もしかしたら、私の勘違いかもしれないけど」と前置きをして言った。
「少し長めで金色っぽい髪の人だったわ」
メモを取ろうと握っていたペンが、手から滑り落ちそうになった。
森さんの言葉を聞いて浮かぶのは、仲の良い甥と姪。
金髪？アクアとルビーと同じ…まさか二人の父親？
いや、何を早まってるんだ。金髪の人なんてそこら中にいる。地毛か染めてるのかも分からないのに、決めつけるのは良くない。
「…了解しました。情報の提供にご協力していただき、ありがとうございます」
「いいのよ。気にしないで」
微笑んで私を見送る森さん。彼女を脳内から消し去るように、私はわざとらしくヒールを鳴らして歩く。片手にスマホを握りながら。
「至急お願いしたい事があるのですが＿＿＿」
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ソーダ愛す - 私の望んでいたクロスオーバーが読めるなんて...！更新楽しみにしてます！！ (12月10日 0時) (
レス) id: 73c730aa71 (このIDを非表示/違反報告)
駐車場 - 本当にすごいですなんでこんなの思いつくんですか天才ですか？なんかもう色々と頑張ってほしいです、更新待ってます！ (10月25日 19時) (レス) @page34 id: c9b27d8eb7 (このIDを非表示/違反報告)
さふゆわ - うわぁぁぁ！続きが気になるぅ！ (9月4日 21時) (レス) @page26 id: cde793218e (このIDを非表示/違反報告)
Ama - めっちゃ面白いですー！応援してます。 (8月7日 19時) (レス) @page19 id: 7e4a5b7e94 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りよ | 作成日時：2023年7月14日 19時
