12-危険と境を接する ページ24
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「じゃあ凛ちゃん!頑張ってね!行ってらっしゃい!」
「うん。ありがとう姉ちゃん」
「……やっぱり無理!!離れたくなーい!」
「え!?」
「ちょっとA何言ってるの!?もう決まった事なんだから今さら駄々こねたらだめでしょ!」
いよいよ凛ちゃんがブルーロックへ行く日。薄らと微笑みを浮かべて玄関を出ようとする凛ちゃんを前に、思わず大声を上げながら抱きついてしまった。そんな私を母はすかさず引き離す。
「何で私の弟はみんないなくなっちゃうの母さん!!」
「二人とも優秀だからでしょ!」
「姉ちゃん、そろそろ時間が…」
「あー!凛ちゃんが私より時間の事優先しようとしてる!」
どこかにいそうなメンヘラ彼女っぽい発言。我ながらめんどくさいと思う。しかし、凛ちゃんはそんなそぶりを一切見せずに優しく応えてくれた。
「前姉ちゃんが自分で言ってただろ?一生会えない訳じゃねぇし連絡もする。それに、姉ちゃんは何かあったらすぐ俺の所に来てくれる。大丈夫、ちょっとの間別々になるだけだよ」
「凛ちゃん…」
「あなたより凛の方が大人でどうするの!ちゃんしなさい!」
前とは立場が完全に逆だ。
凛ちゃん、この数日で気持ちの整理もついて落ち着けたのかな。良かった良かった。それなら、私も全力で応援しないとね。
「…そうだね。凛ちゃん頑張って!姉ちゃんはいつでも応援してるよ!」
「ありがとう。じゃあまたな」
「うん、またね」
その後、静かに閉められるドアを見て私が倒れた事を凛ちゃんは知る由もないのであった。
*
*
*
「…かわいい」
俺の姉ちゃんかわい過ぎんだろ。どうしたらあんなにかわいい発言、行動ができるんだよ。
あんなにかわいかったら昔みたいに誘拐されねぇかな。いやそれよりもクラスメートとか学校、知り合いの奴らに襲われるんじゃ…大丈夫か?家出たばっかなのに心配になってきた。連れて行きたい。クソ、何で俺しか選出されなかったんだよ。姉ちゃんも選出しろ。
「…それで変な野郎に目付けられてもやべぇか。やっぱり家でゆっくりしててもらおう。俺には
そう言う凛の手には、黒くて小さい二つの機器が握られていた。
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Edisa(プロフ) - 続き見たいです! (4月8日 0時) (レス) @page24 id: 7c18e46756 (このIDを非表示/違反報告)
NONAME(プロフ) - ヤンデレ凛ちゃん最高過ぎる!!更新楽しみに待ってます! (12月5日 20時) (レス) @page23 id: 2ae7d2d5c3 (このIDを非表示/違反報告)
まったり団子 - ヤンデレ!いい!私もヤンデレ系書こうと思ってるので参考にさせてもらえると嬉しいです! (12月1日 20時) (レス) id: f793216af5 (このIDを非表示/違反報告)
雪女 - 更新楽しみにしてます(●︎´▽︎`●︎) (7月19日 13時) (レス) id: 6c1d2855e5 (このIDを非表示/違反報告)
マシュ(プロフ) - 久しぶりの更新嬉しいです!!大好きな作品なのでずっと待ってます!!無理しない程度に頑張って下さい! (2023年4月23日 21時) (レス) id: 94c7c88031 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りよ | 作成日時:2023年3月27日 16時