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第29話 ページ32

その後フィンクスさんと適当に歩いていたが、私の足は徐に止まる。



目の前にあるのは小さな本屋だった。


パクさんが私の生活に必要な物は全ての揃えてくれたが、暇を潰すための物がなかった。




私はフィンクスさんの袖を小さく摘む。

『フィンクスさん、ここに寄ってもいいでしょうか。』


フィ「あぁ、いいぜ。外で待ってるからな。」


私は小さく頷き本屋に入った。




本屋に来ると、初めてクロロさんと会った時のことを思い出した。


まあ、今のなってはあまりいい思い出とは言い難い。



私はそのことを忘れるべく本棚を視線を移した。


その時1冊の聖書が私の目に映った。



『懐かしい…』



その聖書はシベリウス教会にもあったもので、私は少し懐かしさを覚えた。



気づくと私はその聖書を手に取っていた。



そしてそのままレジに持っていき、会計を済ませた。




私は待っていてくれてるフィンクスさんのためにもそそくさと本屋を出た。


『お待たせました。』


フィンクスさんは壁にもたれかかり私の事を待っていてくれていた。


フィ「随分早ぇじゃねえか。もう選び終わったのかよ。」


『はい。しっかりと買えましたよ!』


そういうと私はフィンクスさんの前に聖書をずいっと出す。



フィンクスさんは難しい顔で聖書を見たあと、よく分からないと言ったような顔をして私を見た。



フィ「よくこんなつまんなそうな本読めるな。」



『一応私も元シスターなので。』



フィンクスさんはそうだったなと呟きまた歩みを進める。



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少し日が傾いてきた。



フィ「そろそろ頃合だ。帰るぞ。」



私は小さくはいと呟いた。








1歩1歩迫ってきていた。









私が人殺しになる瞬間が。

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リンゴ - とっても面白いです!更新頑張って下さい!!! (2018年2月25日 18時) (レス) id: d0b5539735 (このIDを非表示/違反報告)
陽毬(プロフ) - すっごく面白いです!これからどう進んで行くのか楽しみです!更新頑張って下さい! (2018年1月10日 20時) (レス) id: 12567f067b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2018年1月8日 21時

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