十六 ページ20
花子「A…だ…」
こゆい「うん…Aだよ」
花子「その…うで…」
こゆい「うん、ないの」
花子「Aが殺したのって、まさか…」
こゆい「……」
花子「自分…?」
こゆい「うん…そうだよ」
花子「AはAを殺した…?」
こゆい「人生を終わりにしたかったの。私。」
花子「でもなんで、怪異に…」
こゆい「ジサツを決めた私はある日家を出てアテもなく彷徨った。夜の街を。空にはきっとあまねがいる。一緒に見た星空に。そー…思いながら星空を見た。」
花子「うん…」
こゆい「それでね、まるで、"これで殺せ"って言ってるみたいに肉切包丁が落ちてた。無意識にこれで死ねるって思って拾ったの。」
花子「まさかそれで…」
こゆい「きれーな星空の下で自分の大事な腕を切った。骨までザックリ。両腕同時に…ね。」
花子「ピアノ弾けなくなるのに…?」
こゆい「だからだよ。あえて。あえて腕を切った。」
花子「……そうなんだ……」
こゆい「空に逝った私にカミサマは言ったの。」
花子「うん…」
『ジサツした哀れな少女。お前は罪を犯した。人を殺した。罪を帳消しにしたいか?』
こゆい「それで私は…はいって答えた。」
『ならば己の心残りを晴らして来なさい。ジサツした理由を晴らす事が出来たなら、その時お前は成仏出来るであろう。』
こゆい「私の、心残り、ジサツした理由は……"あまねに告白出来なかった事"だった」
花子「俺に…」
こゆい「カミサマは私に試練を与えたのあまねの記憶を消してしまったんだから。私の事ぜーんぶ…ね。」
花子「だから…」
こゆい「ここで、晴らしていいかな?」
花子「やだっ……」
こゆい「どうして…」
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夢川ゆい - コメントありがとうございました!人間にしようと思います! (2019年5月4日 11時) (レス) id: 739a3b0d08 (このIDを非表示/違反報告)
夢川ゆい - 黒猫姫さん» 了解です!コメントありがとうございます! (2019年5月4日 9時) (レス) id: 739a3b0d08 (このIDを非表示/違反報告)
麗華(プロフ) - 夢川ゆいさん» 参考にしていただけて、嬉しいです!次の作品、楽しみにしていますね!! (2019年5月3日 23時) (レス) id: 5bca0d19cf (このIDを非表示/違反報告)
黒猫姫 - リクエストで私は人間がいいです!これからも頑張って下さい!! (2019年5月3日 21時) (レス) id: 3097afc5e2 (このIDを非表示/違反報告)
夢川ゆい - 麗華さん» 何度もありがとうございます!嬉しいです!身分差ですか…参考にさせていただきます! (2019年5月3日 21時) (レス) id: 5e2d3d8f0c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夢川ゆい | 作成日時:2019年4月30日 16時