９ ｜入学式と滑走ガール ★ ページ13
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相変わらず大きな門だ。
人生で2度目となる雄英の門をくぐり抜け、私は指定された教室へと向かった。
クラスはA組、迷わなければいいけど…
「──あ！！！」
そう思っていれば、後ろから声が上がった。
「キミは、入試のときの…」
声の主は入試のときに出会った異世界人と思わしき少女だった。隣にいるのは麗日お茶子か。
異世界人の少女はニコニコしながら駆け寄ってきた。
「やっぱ受かってたんだね！また会えて嬉しいよ〜！」
「さっき話してたかわいい子ってもしかしてこの子？」
「そう！」
登場人物が2人しか増えてないのに途端に騒がしいなと思いながら、目の前で繰り広げられている雑談を眺めていたら自己紹介が始まった。
「あ！私
「私は麗日お茶子、同じくA組です！よろしくね」
「AAだよ、よろしくね。クラスは2人と一緒だ」
「ええほんと！？一緒に行こう！」
「助かる」
取り敢えず教室までの道は大丈夫そうだ。新たにできた友人と、私は再び歩き出した。
「A組ってことはAちゃんもヒーロー科なんだよね？どんな個性持っとるん？」
「"RPG"って言ってね、水やら炎やらを繰り出せる…あー、取り敢えず複数の個性を持ってるみたいなイメージをしてもらえれば」
「ええ！？それってめちゃくちゃ強くない？」
「強すぎる！個性が複数あったら色んな場面に応用できるから活躍の幅が広がるよね！」
ゆったりとした足取りで歩いていると、お茶子が不図話しかけてきた。私がその問いに軽く答えれば興奮した様子で称賛される。
その分デメリットがとんでもないことになってるんだよな、と内心苦笑いしながら今度は私から2人に問いかけた。
「2人の個性も知りたいな」
「もちろん！私の個性は"ゼログラビティ"、この指で触れた物を無重力化することができるんだ〜」
「へえ、ロマンがあるね。無重力か…」
「えへへ、鏡花ちゃんの個性はどんななん？」
「私の個性は"滑走"だよ！反発力とか吸着力を発生させて地面を滑ったり、壁や天井に張り付いたりできるの！」
「壁や天井に…便利そうだ。人の個性の話を聞くのは楽しいね、また今度ゆっくり聞かせて」
「もちろん！」
丁度教室に着いたようだ。
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作成日時：2023年3月17日 21時
