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先輩の異能に就いて ページ37

から傘さん達から色々と教えられた。


まず一つ。

先輩の異能はから傘さん達を召喚する異能ではない事。


先輩は知らないらしいが、から傘さん達は異能生命体ではない。

先輩の真の異能は、『身体強化』。


から傘さんや、菊さん、妖狐さん、岩さんなどといった妖怪、幽霊の類を見られるようにするらしい。



つまり、幽霊などが見られるくらい、目を良くするらしい。



まぁ目を良くすると云うと語弊があるらしい。


霊力がどうのとかあるらしいから。




そして二つ。



俺は人よりも霊力が強いらしい。


霊力が強いほど、強い霊を感じる事ができる。


今見えているのは普通に俺の霊力によるもので、周りの人に見えないのはそのせいだという事だ。



そういえば、初めて先輩に異能があるって判った時も、菊さんが見えた俺に先輩は

『何で見えてんの！？怖い！』

って云ってたような気がする。



あれは無意識のうちに発動したんじゃなくて、そういう事だったのか。



最後に三つ。



から傘「俺たちはお前の恋を応援する事は出来ない。」



セツ「……何で知ってるんすか」


菊「見れば判るわ。主より判り易いぞ、せっちゃん。」



セツ「…何故応援してくれないんですか？」



岩「私たちは貴方を信用してない訳ではないのですよ。しかしながら私たちは、嫌なんです。


Aさんが私たちを置いて行ってしまう事が。


貴方がAさんを裏切る事が。」




セツ「そんな…」



妖狐「君は良い子だし、主を好きな事はよーく知ってるよ。だけどね、ボク達は主以外信じられない。

人間は一つの物しか愛せない。


もしも主が君の事を好きになって、結ばれたとしたら、ボク等はどうなるの？捨てられちゃうの？


君が違う人に惹かれちゃったら？主を捨ててその子の所に行くの？


ないって事は判ってる。だけどゴメンね。


君に限らず他の人だったとしてもそうなんだ。




ボク等の答えは一つだけだよ。」




から傘/岩/菊/妖狐「「「「人間は信用出来ない」」」」




彼等はそう云うと消えてしまった。






…信じられなかったとしても



彼等が俺を拒んでも…絶対諦めない。









だって彼女が好きだから。

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