秘密の告白 ページ19
轟さんと別れて、私はエレベーターに乗る。
轟さんやみんなに心配かけてたなんて知らなかった。
これまで、みんなに心配かけまいとしてしてきたことが裏目に出るとは・・・。
そんなことを考えながら、エレベーターから降り、合同ルームを通り過ぎようとした時だった。
緑谷「筋金さん。ちょっといい？」
と前から緑谷さんが来た。
なんだろう・・・？
他のみんなは砂藤さんが作ったガトーショコラや八百万さんが入れた紅茶を飲んでワイワイ話している。
そんな中、私と緑谷さんは外に出た。
声をかけられた時から、緑谷さんはずっと真剣な表情をしている。
何か大事な話なんだ。
そう思って緑谷さんから話しかけられるのを待った。
緑谷さんは真っ直ぐな目で私を見つめながら言った。
緑谷「昨日のことだけどさ・・・。
なんであんなことしたの？
死ぬ覚悟で、僕とエリちゃんを守ろうとしてくれたよね？」
緑谷さんの言う“あんなこと”とは私が死にかけた時のことかな？
緑谷「守ろうとしてくれたことはすごく嬉しかったけど・・・
あんなの自 殺行為だよ」
緑谷さんの目には少しだけ怒りがあった。
自分の好きな人から怒られるのは、
すごく怖かった。
嫌われたんじゃないかという気持ちが自然と湧いてくる。
私は一瞬俯いた後、真っ直ぐ緑谷さんの目を見て言った。
A「さっき、轟さんにも怒られた。もっと他の方法があっただろって。
でも・・・
私はいつも緑谷さんに助けられてばかりで、だから何かしなきゃって思ったから・・・。
マスキュラーの時だって、結局助けられて・・・」
緑谷「筋金さん。ヒーローは恩を売るために活動してるんじゃないよ。これは、僕の自論だけど・・・
ヒーローは恩を求めちゃいけない・・・と思う。
筋金さんだってそうだったじゃないか。蛙吹さんに責任を感じさせないように、背中の傷を隠し続けてきてたじゃないか。それと同じだよ。
仲間なんだから助けられ合うのは当たり前だろ」
ほんとだ・・・。
私は蛙吹さんに責任を感じさせないように・・・恩を感じさせないために・・・隠してきた。
だけど、実際の自分は・・・。
A「・・・もうしない。
私も、戦闘中の間は緑谷さんみたいに予測して戦わないと駄目だね。力任せじゃ、もう駄目か・・・」
そう言いながら、クルリと回って緑谷さんに背を向け、聞こえないように小声で言った。
A「好き」
心配して怒ってくれる君も好きだ。
私は振り返って言う。
A「中に入ろう」
緑谷さんはうん！とうなづいた。
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雨宿りフクロウ(プロフ) - お話読ませていただきましたけ。とっても面白かったです。これからも頑張ってください！ (2018年12月25日 13時) (
レス) id: ea93b4c79d (このIDを非表示/違反報告)
ベル(プロフ) - こはるさん» 最近涙腺が緩くなってきて・・・・感動もの見るとすぐ涙がエンデヴァ―のぱぱんぶり最高っす！ (2018年9月17日 14時) (レス) id: 5a526b3f59 (このIDを非表示/違反報告)
こはる - ベルさん» お涙ちょうだいしました！ありがとうございます！ (2018年9月17日 11時) (レス) id: 25b0c3db7d (このIDを非表示/違反報告)
ベル(プロフ) - こはるさん» 私も涙出てきました…… (2018年9月15日 0時) (レス) id: efb845659a (このIDを非表示/違反報告)
こはる - のるぽさん» お父さん感やばい・・・自分でも書いててェ、エンデヴァー！！てなりましたｗ読んでくださってありがとうございます！ (2018年9月14日 0時) (レス) id: 25b0c3db7d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こはる | 作成日時：2018年8月31日 1時
