番外編:幸福の石 ページ23
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「A、あの宝石嫌いなのか」
「っへぇ！？いや、別に嫌いではないけど‥」
横から心操に声を掛けられ、ご飯を食べようとしていた事を思い出した。
やば、女の子をずっとガン見してた‥恥ずかしい‥。
「お前、無表情で何考えてんのか全く分かんねぇ顔してたけど。」
「いや‥嫌いというか‥。あんまり、いい思い出がないだけ。」
もごもごと言い訳がましくそういえば、心操の目はまるで次の言葉を促すかのように逸らされずにジッと此方を見つめて来た。
無言の圧力に押されてしまう。
「‥小学校の頃、一番大事にしてた宝石だったんだけど‥無くなったんだ。いつのまにか、綺麗さっぱり。」
「‥お前の個性で作れなかったのか」
「作れたよ。というか、俺の個性で作ったものだったんだ。上書きして上書きして、ずっと手元に置いてて。‥でも、全部無くなった。形も色も、何もかも覚えているけど、二度と同じものは作れなくて、作る気にもなれなくて、
なんでだろ。俺にとって、あれが唯一だったんだ。」
今でも手元にあるかのように鮮明に思い出せるそれは、もう俺が持つ意味もないもの。
俺には、仮初めの幸福しかくれなかったものでーー
「じゃあ俺が、多分その石の役割引き継いだんだな。」
ーーーーへっ？
「いやいや、何言ってるの心操。」
「お前、俺の誕生日知ってる？」
「誕生日‥？前に聞いたよね、確か七月一日でしょ？でもそれがなんの、」
「Aと話すようになって、ちょっと気になって一回調べたことがあった。
七月一日。アクアマリンは俺の誕生石だよ。」
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ジル(プロフ) - 紅葉さん» 訂正コメほんっとうにありがとうございます！！助かりました（ ; ; ） (2019年2月6日 11時) (
レス) id: 4811f67d94 (このIDを非表示/違反報告)
ジル(プロフ) - 満さん» 感が鋭い‥続編で出しましたが、ボルツです！皆さんとても宝石にお詳しい‥！ (2019年2月6日 11時) (レス) id: 4811f67d94 (このIDを非表示/違反報告)
ジル(プロフ) - 童話さん» コメありがとうございます！この個性だとバンバン悪用できそうですもんね笑 使い方によって良いものにも悪いものにもなる設定が大好きなんです‥ (2019年2月6日 11時) (レス) id: 4811f67d94 (このIDを非表示/違反報告)
ジル(プロフ) - カステラさん» 宝石の国は見たことがないのですが私も今凄く気になってます‥轟くんいいですよね、天然っぽいところがまた‥！ (2019年2月6日 11時) (レス) id: 4811f67d94 (このIDを非表示/違反報告)
ジル(プロフ) - 加藤さん» 誕生石は月別と日別があるようです！私もこれを書き始めて勉強したのですが、自分の誕生石とか調べるの楽しいですよ！ (2019年2月6日 10時) (レス) id: 4811f67d94 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ジル | 作成日時：2018年12月3日 23時
