交際秘密にしてます (ページ29)

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girl side

最終日、最終公演を終えて、スマホを見ると蓮からのメッセージが。

〈見たよ、ラストの。
超楽しかった。てか、みんな楽しんでた〉

そういえば、何故かこーじの家で見るって言ってたな。いや、なんで？笑

〈早く帰ってこいよー〉

《見てくれてありがとうございました。

スタッフさん達と打ち上げするから、遅くなるかも。
ごめん。
先寝てていいからね》

〈10時までに帰ってきて〉

頑張ろう。

「Aさーん」とスタッフさんに呼ばれて、
すぐに移動する。

何回もライブして、スタッフさんも顔見知りだから
打ち上げの場所も決まってくる。

いつもの居酒屋に集まって、みんなで乾杯する。

「「「お疲れ様でしたーー」」」

お酒を飲みつつ、食べるのは少なめに。

偉い人のいる飲み会だとそうもいかないのだけど、
みんな知っている人だから、自分のペースで食事できる。

デビュー当時、私は20になりたてで、お酒も
ろくに飲めなかったから、それに慣れているのだ。

もはや、「食べすぎない？」「桂さんお茶にする？」
って気を使ってもらう始末。

『みなさん、本当にありがとうございます』

スタッフ「いやー、Aちゃんの人柄ゆえだよ」

スタッフ「今日もこの辺にするー？」

なんともクリーンな職場であるおかげで、
9時過ぎに飲み会はお開きになった。

ありがたい。

ここからなら普通に10時前に家に着けるんだけど、

『いや、なんでいるの？』

「だって、どうせ場所わかるし。早く会いたいし」

店を出て、すぐの通りに見つけた蓮の車。

『お酒飲んでないの？』

「うん。ラウ送らなきゃいけなかったし」

『ラウール成人してるよね？免許持ってるよね？」

「いやー、中学生で止まってんだよな、対応が」