魔法をかけて (ページ25)

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「ハヤト、呼ぼう…また薬もってきてもらわなくちゃ」

CY 「え？あいつ？」

「うん」

CY 「いやいやいやいや…」

あいつが来たら、俺すぐ追い出されそう。
なんか…好かれてない気がするから。

CY 「俺が薬買ってくるよ、おかゆも作るから。だから、そんなにもう、人手、いらなくない？」

「そんな…悪いよ、そんなことチャニョルくんにさせられない」

彼女はそういいながら、起き上がってスマホを手にするから

CY 「まって、待って！」

俺は彼女のスマホを取り上げた。

CY 「ほんとに俺、がんばるから！昨日、夕飯ごちそうになったし、お礼させて！」

俺は早口でそういうと、彼女の肩を持って、そっとベッドに寝かせた。

CY 「とにかく、寝て？」

「うん…」

戸惑う彼女にもう一度、布団をかける。
額に手をのせると、やっぱり熱い。

CY 「冷やすね」

冷えピタみたいなのがないから…氷水でしぼった濡れタオルをのせる。

「気持ちいい…」

静かに目を閉じる彼女。
そのまま何度かタオルを替えてやっているうちに、寝息が聞こえてきた。

彼女が眠っている間に、おかゆを作った。
薬局に薬も買いに行く。
とりあえず解熱剤を。
フルーツも買った。

おかゆが食べられなかったら、切ったフルーツを食べさせてあげよう。
俺、飲食店の息子で本当によかった。