【銀魂】可もなく不可もなく

謎の大人しさ ページ43

よかった_____？





何がよかったんだろうか。
自分の口から自然とこぼれたそれに、
疑問を抱きつつ、ーーしかし、その言葉が、
なぜだかしっくりきていたのだ。





銀さんには、彼女がいない。
いなかったのだ。



ホッとした自分がいることに、戸惑いと疑問を
感じつつ、黙ったままの銀さんを覗き込む。






「えっと、銀さん？すみません。変な質問して」

「あ？・・あぁ、いや。
ーーーさてお前ら、そろそろ帰るぞ」




おもむろに背伸びと一緒に立ち上がった銀さんの声

不満そうな声を出した神楽ちゃんと、
そうですねとすんなり立ち上がる新八くん。

どうやら、散々くつろいだ万事屋3人は、
ようやくうちをでるらしい。







「ありがとうございました」

「いやー。むしろくつろいじゃってすみません」

「おう、次は美味しいお菓子用意しとけヨ」




苦笑とともに二人の言葉を受け取った。







「ーーー銀さんも、ありがとうございました。
またお願いしますね」


「おう」




いつもならば、「またいつでも金落としにこいよ」
なんて冗談めいた本気の一つ言うはずなのに、
今日は謎の大人しさ。・・違和感。



玄関で3人を見送ったあとまで、その違和感は
拭われることはなかった。

小首を傾げてみるも、疑問の正体なんて
わかるはずもない。結局答えなんて出ないまま、





「うぅ、さむっ、」



まだまだ冷たい夜風にさらされて、
私は一つ身震い。足早に家の中へと戻ることにした

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