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誤差 ページ39

まいどー万事屋でーす、なんて気だるげな声が響いた日曜日の午後。






「ーーー今日もよろしくお願いしますね」



見慣れたメンツが、私の家に顔を出していた。
その中に見つけた銀さんに、変な緊張が走る。

店長が変なこと言うから。






「んで、今日は何だって」

「み、水周りをお願いしようと思って」




とっさに目をそらしてしまった私に、
明らかに不審感を持っているらしい銀さんだが、
新八君の「じゃ、始めますよ」との呼びかけにより
急死に一生を得たらしい。

ほっと胸をなでおろし、いつものように皆さんの
仕事ぶりを見つめる私。新入りちゃんである書物を
抱え、活字を追うのだが、ーー集中に失敗。


落ち着きのない私にふと視線を向けて来た神楽ちゃんは、眉をしかめ首をかしげた。





「ーーーA、そういやお前今日は何で化粧なんて
してるアルカ」


「・・、え"」

「いつもは口紅してないダロ」

「うっ、」




おそるべし神楽ちゃん。おそるべし女の子。
周りの女子の変化に女って生き物は敏感なんだと
聞いたことがあったけど、やはり侮るべからず。


咄嗟に書物でガードしたわけだが、
そんなものはすでに泥の要塞。防御力などゼロ。





「は?お前が化粧?」

「へえ、いいじゃないですか。やっぱり女性って
オシャレが好きなんですね」



案の定、男子二人とも興味を示して来た。




(ーー自業自得)



なぜ今日化粧をしたのかとシンプルに問われたと
したら、答えはただ一つ。・・なんとなくだ。

こう、何と言えばいいのやらよくわからないが、
店長と話したことによりいろいろ触発されてる。

私が生まれてこの歳まで彼氏いない歴を毎年更新しているという事実。そうして、もしかしたら私より
先にあのちゃらんぽらんな銀さんに彼女がいたらと
いう不安。全てが相まって私は血迷っているのだ。

気づけば朝鏡の前で慣れない化粧品に
手を伸ばしていたわけで。





「・・たまには、こういうのも悪くないなと」



別にケバくしたわけじゃない。
口紅つけて目元に少しシャドー乗せて。
仕上げに軽くチークをはたいただけだ。

ちらりと見つめた先で視線が合った銀さんは。






「ーーーまあ、いいんじゃねーの?」

「え!ほんとですか!」

「いつもよりミリ単位では普通を脱してる」
「誤差!!」

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設定タグ:銀魂 , 坂田銀時 , ギャグ   
作品ジャンル:アニメ
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シュシュ☆☆(プロフ) - インクさん» 変換ミスです。申し訳ありません!ご指摘、本当にありがとうございます! (2018年4月1日 1時) (レス) id: ad40a3ccd1 (このIDを非表示/違反報告)
インク(プロフ) - スマートに の話の1部分「孫にも衣装」→「馬子にも衣装」です (2018年3月31日 23時) (レス) id: 2fb63eb0d6 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - ♪( ´θ`)ノさん» ありがとうございます!ありがたきお言葉…!惚れ惚れしていただける作品…かけるよう頑張ります!よろしくお願いいたします! (2018年2月18日 11時) (レス) id: a89349d530 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - ナナさん» ありがとうございます!お時間ありましたら、のぞいてやってください!いつも感謝です! (2018年2月18日 11時) (レス) id: a89349d530 (このIDを非表示/違反報告)
♪( ´θ`)ノ - いつも更新を心待ちにして居ります。シュシュ様の物語に惚れ惚れとして居ります!これからも執筆頑張って下さいね (2018年1月27日 17時) (レス) id: 1b93fa20e6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シュシュ☆☆ | 作者ホームページ:   
作成日時:2018年1月22日 23時

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