【銀魂】衝突必須の求愛物語

バカの集まり ページ21

この船内の感覚で朝、ーーというのだろうか。セットしていた目覚まし時計が鳴り響いた





「・・久々によく寝た」



至る所がこっているらしく、背伸びをすると、
ゴキゴキと体が鳴った。

鏡に映る顔が、やけにスッキリしていて、
安眠できていたことが伺える。



いつもならば、部屋に入ってきたクソ団長を
追い出すために体力を使い、寝る頃にはヘトヘト。再度襲来してくるかもしれない恐怖に警戒を怠れない。ーーつまり、安眠など不可能




窓の外には、相変わらず昼夜問わず真っ暗な
宇宙。眺めていると、・・ふと、昨日の出来事を思い出した。






「・・どういう風の吹き回しだろう？」




いやまあ、こうして安眠できて、すっきり
目覚められたことに関しては問題ない。
・・どころかありがたい。

けれど、どうにもこの慣れない違和感に、
逆にそわそわしてしまうのだ。




いつも通り、服を着替え髪を整え、部屋を出た
私は、ーーそうしてこれまた順調に仕事場へと
たどり着いたのだった。







「ーーーおはようございます」

「オハヨウ、A」


「・・・・今日は随分と早起きですね。
セカンドインパクトでも起こるんでしょうか」



操作室には、団長がすでに着席していた。
その横で指示を出す副団長と、その他団員たち

何とも見慣れない光景だ。








「俺だって、たまには早起きもするさ。
それに、ーー先日の会議で受けた仕事先が
もう少しで見えてくるってんだから、じっと
してられないだろ」


「・・・あぁ、もうそんなに進んだんですか」




副団長の横に並べば、大きな操縦室の大窓から
見える宇宙の先に、もうすぐ現れるだろうそれに思いを馳せ、肩を落とす。






(ーーまた、戦闘が始まるわけね)




先日くだった任務というのは、簡単に言えば、
敵の排除である。・・何でも、頭脳派のシンジゲートなんだとか。私たちの商売敵みたいな。

その船を落とすのが、今回の目的だ。





ーーーきっと、この船内も血生ぐさくなる。







「物騒ですよね。話し合いの場でも設ければ
いいものを。突然潰してしまおうだなんて」


「しかたねーよ。俺たちゃ上に従うだけだ」

「頭脳派相手に話し合いなんて、俺たちが不利になるだけさ。わざわざ不得意科目で勝負を
仕掛けるなんておかしいだろ？」


「なるほどよくわかりました。脳筋に頭脳戦は
無理ですね」



つまり、この師団はバカの集まりだと。

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