【銀魂】的中率20%

テンションアップ ページ38

「ーーー大丈夫。あなたの恋愛は、至極良い方向へと向かっています！」



「ああありがとうございますっ、占い師様」

「いえいえ。あなたに幸多きことを」




深々とお辞儀をして去っていくお客さんを
見るほど、私の幸福は増していく。
人の為になることをしていると思えるのだ。

黒いローブはさすがにこの時期となれば
暑いけれど、これはキャラのためだ我慢我慢。




(・・・私の恋愛は一体どの方向に向かって
いるんだろうか)




ピンクの靄が、私が惚れ込む相手が坂田さんだと教えてくれて、そろそろ何週間だろうか。

私は、着実に坂田さんに惹かれているのか。




(・・そりゃ、お優しいところだったり、結局
面倒見がよかったり、手際がよかったり、)




とても素敵な人だということは、ここ数日で
思い知った。ーーそして、胸の鼓動も。








「ーーーーおうおう、やってるねェ」

「ッ、びっくりした！」




その時、無遠慮な声をかけてきたのは、
ついさっきまで頭の中にあった顔。

・・・ほら、こうして意識してしまうと、
鼓動が跳ね上がるのだ。






「あ？どうした？今日はいつにも増して
挙動不審じゃねーか」

「そういう日もございます！」




それに対して、向こうは特に変わった様子は
ないのだから、占いの結果が伴っていきそうなのは私だけのようだ。






「・・それにしても、珍しいですね！
坂田さんから会いに来てくださるとは！」


「たまたま見かけただけだ。別に会いにきた
わけじゃねーよ」

「またまたぁ〜」
「そのノリウゼェ」



おっと、イラつかれてしまった。
ーーとはいえ、以前の坂田さんならば、たまたま見かけたからといって話しかけてくれる様な
ことはなかっただろうし、勝手に嬉しくなって
しまうのは仕方ないだろう。






「・・・やはり、もう少しです」

「あ？」
「お気になさらず！」





もう少しで、何か認めてしまいそうなのだ。
それが、何だか楽しみで。





「・・・ま、どうでもいいけどよ」

「気にしてくださってもいいですよ！？」

「遠慮しとくわ」




テンションも自ずと上がってしまうというもの

占い日和→←結論

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す