【銀魂】的中率20%

180度考え直して ページ24

ー銀時サイドー





(・・・ほんと、俺バカじゃねーの)



今すぐ自分の頭をポコスカ殴ってしまいたい
衝動にかられる。なぜ女の家に、ーーしかも
よりによって椎田Aの家に。

ノリ？とは違う。なぜ俺は、この家にあがることを了承してしまったのか。


あいつの小さな手が、俺の腕を必死に掴んで
いたからか。ーーそれとも、少し覗いた胸元に
男ならではの感情が働いたのか。

それについては、どうとも言えないが。





「テキトーにお座りください！・・あ！暇なら
テレビでもつけて頂いて構いませんので！」


「・・おぅ、」




占い師の部屋ってのァ、こう・・怪しげな魔術道具なんかが置かれた真っ黒な部屋みてーな
印象があったのだが。ーーどうやらそれは、
180度見直した方がいいらしい。









．









「・・・きったねぇ！！！」

「なっ！？」




そう。驚くほど汚いのだ。
黒くない。怪しげな置物や札もない、けども！

怪しげなオーラを放つ謎のゴミ袋やら、
脱ぎ散らかされた着物やら。





「き、汚いといっても、普通一人暮らしの方は
こんな感じですよね！？」

「アホかァァア！せめて人を招き入れる体制を
整えてから誘えよ！何これ！座るスペースすら
見当たらねーよ！」


「そこです！その溝にどうぞ！」
「溝に案内されるなんざ聞いたことねーよ！」




若い女の綺麗な部屋を期待する男の気持ちを
見事に踏みにじるこの女。

まさかこの状態で人を招いて平気なのか。
今何とも思ってないのか。その証拠として、
本人は俺を溝に案内してから、既に鼻歌を
刻みながらエプロンを巻きつけている。





「ーーーそれで、何が食べたいですか？」

「肉」

「肉！？」




普段食えないもの、つまるところ、肉だ。





「わ、わかりましたっ！ハンバーグに
しましょう！お待ちください！」




そうして、冷蔵庫をあさりだしたそいつを
見送り、俺は再び部屋を見渡した。





「ーーーさて、」



こんなところにいては、俺まで病気になって
しまいそうだ。

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