ティッシュ ページ17
「安いですよー。どうぞご利用ください」
笑顔で定型文を繰り返す午後3時。
そろそろあくびをかましたい。
「ーーーティッシュどうぞ〜」
ティッシュ配りなんて、無視されることが
ほとんどなのだ。占いの結果でこれを仕事に
選んだわけなのだが、今の所正解だったのかは
わからない。・・が!正解のはずである。うん
占い師をボランティアに設定してしまったがために、他で稼ぐ必要があるのだが、基本メンタルが豆腐に柔軟な私には、続けていく気力が
だんだん無くなってきているのだ。
そんなこんなで、今日も憂鬱な気持ちでこの
何の変哲も無いティッシュを差し出し続けて
いれば_____、
「ーーーあぁ!」
「あ?・・・うげっ、」
これでもかというほどに顔をしかめたその人を
私は人ごみの中から見つけてしまったのだ。
ひねくれた銀髪天然パーマ、死んだ目、
腰にさされた木刀は、見覚えしかなくて。
「いやぁ!街中でよく会いますね!」
「・・・・・何でだろうな」
坂田さんである、間違いなく。
その人は一気に沈んだ表情を見せた。解せない
「何お前、ここで働いてんの?」
「はい!週4でバイトしてます!」
「そーかそーか。ならどうだ?いっそのこと
週7にしてみるってのは」
「・・・・そんな!坂田さんと会う時間が
なくなってしまいます!」
「そりゃ好都合だな」
週7もこの敗北感を味合うのは、少し、いや
かなりしんどいところがあるかもしれない。
そして何より、それつまり年中無休だし、
坂田さんとの仲を探る時間も無くなってしまう
いいことなどゼロだ。
「私は、坂田さんのいいところを探さなければ
ならないんです!」
「何その使命感」
「ピンク靄のお導きですから!」
「懲りねーな、お前も」
呆れ顔でため息をつかれてしまい。
「ーーーあ、どうです?ティッシュ!
10個ほどお持ちいただいても大丈夫ですよ!
花粉症の時期ですしね!」
「俺、花粉症じゃねーから」
どこまでもノリの悪い人である。
159人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
シュシュ☆☆(プロフ) - 紫蘭さん» ありがとうございます!訂正いたします! (2017年5月3日 9時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
紫蘭(プロフ) - スピリチュアルのところで、「今呪い殺した“胃”相手とかいない?」になってます! (2017年5月2日 14時) (レス) id: 1847792d84 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - しらたま。さん» ありがとうございます!楽しんで書かせていただくので、皆様にも伝えられる作品にしていきたいと思います!よろしくお願いいたします! (2017年4月26日 13時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - 戦胡蝶さん» ありがとうございます!そう言っていただけると、救われます!笑。最初の1話しか考えてなくて、今迷走中です!作者と夢主の暴走を、見守ってください! (2017年4月26日 13時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - 紫蘭さん» 有難うございます!私まで頭の中がハチャメチャになっちゃうような作品を目指します!笑。的中率は上がるのか!?みたいな…。ノープランで書いてます!ぜひおヒマな時にでもよろしくお願いします! (2017年4月26日 13時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:シュシュ☆☆ | 作者ホームページ:
作成日時:2017年4月23日 0時