【銀魂3z】眼福！

怪しみと疑問 ページ6

ー土方サイドー





「ーーーよ、お疲れ」




部活終わり。すっかり日も落ちたその時分、
戸締りを終えた俺、近藤さん、総悟の三人は
門前で呑気な声を上げたそいつを認識する






「あ、お疲れ様です！駒場さん！」

「近藤クン、君やっぱでかいね。
何食ったらそうなんの？バナナ？」

「え」





近藤さんでひといじり終えたらしい駒場Aにため息を投げかけた。

何にため息をついたのかといえば、この女の
へらへらとした雰囲気に、である。



それはどうやら、狙い通り駒場にも
届いたようで、次はこちらに視線を向ける。







「・・んな大きなため息つかなくたって、
これからちゃんとコーチやってやるからさ」

「どの口が言ってんだ。初めに面倒だァやる気ねーだァ期待すんなだァいろいろ言ってたろ」





わかんないかなー、とムカつくことに
呆れ顔を向けてきたそいつに青筋を浮かべつつ






「そりゃ面倒だしやる気ないし期待しないで
ほしいってのは本心だよ？ケドやらないとは
言ってないじゃん」





これぞ、ああ言えばこう言う精神である。
たしかに銀八の知り合いと言われれば納得だ







「へえ、・・んじゃあ明日からはしっかり
指導してくれるってんですねィ」


「そゆこと。よくわかってんね総太クン」

「総悟です」


「ああ、そうともいうね」
「そうとしか言わねェ。テキトーすぎでしょ」





そしてこれまた総悟と少しのシンパシーを
持ってることが厄介だ。

同じタイプのあぶねー人間だということは
何となく本能が告げている。







「ーーーまあそういうことだよ土方クン。
安心して筋肉をさらけ出したまえ」

「いや筋肉関係ねーだろォォオ！？」






そして、まず第一に根本的な問題が残ってる








(ーーーこの女は、教えられるほどの実力を
持ってるのかどうか)







さすがに銀八といえど、ただのド素人を
コーチに寄越したりはしねーだろう。・・と
願いたいもんだ。






(・・・ま、念のためにちゃんと聞き込む
必要はあるな)




疑問と怪しみをこめて、近藤さんと総悟と
言葉を交わしている駒場に視線を送った。

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