【銀魂3z】眼福！

衝撃発言 ページ35

ー土方サイドー



銀八から渡された紙切れに記された住所は
以前俺がAを送って行ったそこと一致した

扉から顔を出したのは、いつもよりひどい寝癖
を跳ねさせ、寝間着姿のそいつであった。


玄関先で数個の言葉を交わして、ーー今現在
目の前には、訝しげに眉をしかめたA。








「・・わざわざキミに？」



その表情から、銀八に対しての信頼感を
微塵も持っていないことがよくわかる。

このことも、何か企んでいるのではと
疑っているらしかった。




ーーだが今回、企んでいるとしたらそれは
銀八ではなく俺の方で。






「いや、・・ちょうど俺も、お前に用事が
あったもんでな」

「へ？」




隠すのも遠回りするのも面倒だと、俺は直球に
本題を持ってきた。ーーそれに対して、案の定
目を丸くして素っ頓狂な声を上げたA






「・・私に？」

「あぁ」



「え、何？まさか告白？」

「何でテメェはさっきからその系統の発想しか
ねェんだよ」




ナンパやら告白やら。
俺に一体どんな展開を期待してるんだ。






「まあいい。・・とにかく、聞きてーことが
あんだよ。さっさと答えやがれ」

「ッ、そう」





"聞きたいこと"
これに少しの陰りをみせたそいつの表情。

おそらく、その心当たりを見出したのだろう。




しばしの沈黙。・・俺も急かすことはせず、
静かにその時間をやり過ごして。









．









「ーーー・・わかった」




そして、そいつは小さく、か細い声で
そう返事した。

その答えに、早速質問を紡ごうとした時____







「ーーーんじゃ、とりあえず入る？」

「・・・・・・・・ッ、はあ！？」
「いや、だって寒いし」





衝撃発言とともに、俺が入るのを促すように
扉を開けたのだった。







「お前、・・こんなに易々と野郎を家に
上げるのかよ」

「変な言い方しないで」



寒いからだって、と。
やはり無警戒に俺に背を向けた。

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