私は都合よくなんてない。

誰が許すか44 ページ44

─────青葉城西高校。

及川「.......まじかよ。」





今度の合宿、烏野もいるんだ。





この前は...予想どおり烏野に転校してたAちゃんに会えたけど、




なかなか合宿となると.......。




及川「ぐへぇ.......修羅場だぁ。」




国見「どうしたんですか、及川さん。」




国見ちゃんは...まぁなんだかんだ言ってAちゃんに謝ってたみたいだし。





どっからどう見ても、片思いしてたのはわかってた。




及川「国見ちゃん、今度の合宿、Aちゃんがいる烏野もいるんだよね。」





そう言えば、この前とかどさくさに紛れて呼び捨てしてたな俺。





いつの間にちゃん付けに戻ったんだろう？




国見「あちゃー。」




及川「棒読みだね！及川さん悲しい☆」




国見ちゃん、ぶっちゃけ会える喜びの方が勝ってるよね！！




及川「まだ姫宮派の方が圧倒的に多いし.......、困惑組もいるからなぁ。」




国見「そう言えば俺、Aに告白したんですよね。」




及川「は？！」




このタイミング？！




しかも、告白って何？！




国見「ま、保留にされたんですけどね。」




及川「待ってお前、空気読もうよ？」





実は、俺もAちゃん狙ってたりして...？





及川「ああもう！そんな話じゃなくて、」




Aちゃんは何も悪くなかったわけだけど、俺たちはさんざん酷いことをした。




あと、姫宮もね。





だから普通は、即刻追い出すべきだと思ってる。





仕事もしないし。





でも、Aちゃんの頑張りによって築き上げられた姫宮のお城はデカすぎる。




どうしたもんかって感じ。




国見「悩んでるのはわかりました。ちなみに、こっちサイドは誰がいるんですか？」




及川「あーっと...俺等2人だけ？」




国見「くっそ野郎ですね。」





あ、今、岩ちゃんは？ついでにやはばんとか金田一は？って思ったでしょ？





姫宮に引き込まれてったよ☆





何なんだろうね、揺らいだ心はあったんだろうけど前まであんなに完璧だったから...って感じかな。





ちょーっと考えればわかる話なんだけど。




国見「俺は元々姫宮嫌いでしたけどねー。」




及川「お前のその素直じゃないところも転校した原因だと及川さん思うわ。」




国見「.......とにかく、合宿はもう決まった事なんですよね？腹を決めてここで全部終わらせるって思わなきゃダメですよ。」




及川「そう、だね。」








合宿まで、あと一週間。

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