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鉢屋三郎のバヤイ ページ6

鉢「A先輩〜」
今日は何を食べようかと考えていたら後ろから呼ばれる。
「どうしたの三郎」
謎に嫌な予感が走る。これは逃げるべきか否か。

鉢「いやーちゃっとお願いがあるんですけど。あ、逃げないでくださいね。」

「はい…」

鉢「今日授業で課題出されたんですけどその課題の内容が先輩の力が必要で。」

「ほー私何したらいいの?その課題の内容っていうのは?」

鉢「んーそれがオシロイシメジ城が水軍に送る密書を盗むなんですよね」

「うん…?それ私いらなくない?」

鉢「オシロイシメジ城についてならA先輩詳しいかなと思って誘ったんですけどダメですかね?お手伝いだけで構いませんので。」

「まあどうせ暇だしいいよ。あ、お礼になにか奢ってね。」

鉢「ははは。それじゃ、用意できたらここで待っててください!」
お礼の話はノータッチで化粧してくださいね〜と大声で言う三郎。やかましい!



鉢「お待たせしました」

「それじゃあ行こっか」
2人とも準備が完了したのでとぼとぼと目的地へ向かっていく。

鉢「ここら辺なんだと思うんですけどね。おかしいなぁ」

どうやら場所で迷ってるらしい。が、実際そうでなくあってるっぽい。
「あ、三郎あれじゃない?あの人たち。」
三郎に指をさして示す。見た目も行動も妙に怪しい。

鉢「確かにぽいですね。」

「私がぶつかって時間稼ぐからその間に盗んでね。」

鉢「任せてください!」
返事だけは威勢いいんだよね。

ドンッ
「あっすみません…」

「困るよ嬢ちゃん。おかげで着物が汚れちまったじゃねぇか。」

「前見てなくて…ごめんなさい。弁償はするので…」
今がチャンス!と三郎に合図を送る。

「この着物高いぞ?嬢ちゃんみたいなやつが払えるようなもんじゃ…」

「あっ待てお前!逃がさねぇぞ!」

三郎が逃げた方向へ私も逃げよう。そう思って走り出した時太ももにピリッとした痛みが走る。
どうやらあの男に切りつけられたらしい。でもそんなことに気を配ってる暇なんでなくて無我夢中で走った。

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作者名:ぽぽぽ | 作成日時:2023年7月17日 20時

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