7人目の6年生!! ２ (ページ45)

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時間外労働の段ページ45

あれから学園長先生、シナ先生に呼び出された。

「どうされました？」

学「今からタソガレドキ領に行ってもらう！」

ん？どういうこと？

ヘムヘムに視線を向け助けを求めると教えてくれる。

ヘ「ヘム！」

どうやら園田村の乙名、手潟潔斎さんが相談のためにいらっしゃったらしい。
そしてその相談の話を詳しく聞かされた。

「ほー。つまり不思議な睨み合いをするオーマガドキ領とタソガレドキ領。そのタソガレドキ領の状況を調べにいけということですか。」

学「うむ。その通り。夏休みの宿題代わりじゃ。」

「私夏休みの宿題なしなんですけど…。」

山「もし成功したらその分ちゃーんと加点しといてあげるから。」

「私行ってきます。」

山「準備が早くてよろしい。」

加点と聞かされちゃやる気は出るもの。
元結の課題で鍛えられた色仕掛け、ここで役立つかもしれない。

商人として潜入するつもり。だから、適当に服と控えめな簪を選んで向かう。

「喜三太、大丈夫かな…。」

きり丸やしんベヱがいるって話、耳にしたし。
きり丸、宿題やってなかったのか。
とは言え伊作や三郎達上級生がいるからあまり心配はしてないけど。

道中、異変を感じる。

戦中の割には静かというか落ち着いてる…。
進むにつれその落ち着き具合は強まっていき、中心となる地点では戦中とは思えなかった。

「お嬢ちゃん、団子をひとつ！」

「はい！どうぞ！
戦頑張ってますね。これオマケで1つ！」

「こりゃ親切な嬢ちゃんだな！」

なにか行動を起こすと広まりやすいこの場。
1人のお客に親切に接したら波紋のように広がってたくさんの人が来る。

「こっちにも！」
「団子1つ！」
「お嬢ちゃん、こっちにも頼む！」

「はーいお待ち！」

これでとりあえずは私の印象は好かれている方になっただろう。
色仕掛けとは言え、嫌われたり興味がなかったら話にならないから土台をしっかりしないと。