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き「美味しかった〜。」
もうお腹いっぱい、と満足そうな表情。
「きり丸は奢りがいがあるね。」
今さっきのこともそうだけど食べてる時も美味しそうに食べるからこっちまで満足してしまう。
き「A先輩のセンス、いいっすよね。
ハズレ引いたことないですよ俺。」
「きり丸、奢られ上手だね。」
へへ、と笑う。見える歯が可愛い。
「きり丸!あと少しだから頑張って?」
き「は、はい…。」
あれから歩き続け家まであと少し、というところまでたどり着いた。
「他の人なんてずっと前の場所でへばってるよ。」
応援のつもりで言ったけど返事をする余裕が無いのか黙るきり丸。
見るからにもう限界が近いのがわかる。
「よし、きり丸よく頑張ったね。」
ここからは私がおんぶするから休憩しててね、ときり丸を背負う。
ありがとうございます、と後ろから聞こえる。
その声もすごく疲れてて早く暖かい布団で寝てもらいたい。
「ただいま〜。」
あれからきり丸をおんぶし、足早に進んで行った。
帰ってきたよーと知らせると出迎えてくれるお母さん。
母「おかえりA。
ん…?その子誰?」
「あーこの子後輩の子なんですけどね。
かくかくしかじかで……。」
母「あーそういう事ね。ならすぐに布団ひいた方が良さそうね。」
「ごめんなさい、ギリギリに知らせるどころか何も言わずに連れて帰ってきちゃって。」
申し訳なくなり謝る。
いいのよ、別に迷惑なんてかかってないから。と許してくれるお母さん、やっぱり優しい。
「そういえばお父さんは?」
母「今仕事行ってるのよ。
そのうち帰ってくると思うんだけど〜…。」
どうかな〜と考えるお母さん。
母「ま、そんなことより忍術学園での話聞かせてよ。ずっと聞きたかったんだから。」
「そんな面白い話ないですよ?」
母「いいのよ別に。ただAの口から話を聞きたいの。」
「それなら夕食の時にしませんか?
きり丸とお父さん含めた4人で話した方がきっといいですよ。」
それもそうね、と返事をするお母さん。
母「そういえばきり丸くんの好きな食べ物って何?」
「なんでも好きですよ。
嫌いな食べ物ないんじゃないかな〜…。」
それなら今日、お母さん張りきっちゃおうかななんて言うお母さん。
今日はご馳走かも。
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作者名:ぽぽぽ | 作成日時:2023年7月17日 20時