立花仙蔵のバヤイ ページ11
「あ、そういえば何か用?」
話を忘れていたが仙蔵は私の事を呼びに来ていた。
立「あ、そうだ。火薬の配合やろうと思ってるんだがAもどうだ?苦手なところ教えてやるから。」
「え!ほんとに?じゃあお願いしようかな〜」
火薬が(きっと)得意な仙蔵に教えてもらえれば土井先生に補習に呼ばれることも無くなる!こんな美味しいお話はない…!
立「じゃあ準備するから手伝ってくれ。」
「あれ、火薬庫でしないの?」
立「火薬庫内でAが火薬の配合したら火薬庫が吹っ飛ぶだろ?」
というかそもそもAだろうがなかろうが火薬庫の中でするバカがどこにいるんだ。と仙蔵がため息を1つつく。
ま、まぁたしかに。よくよく考えればその通りだな。
なんかうまく言いくるめられた気がして少し悔しい。
「準備もできたご様子で。それじゃあ始めよう!」
立「何も手伝わなかったくせに美味しいところだけ持っていこうとするな!」
「まあまあ。それじゃあなんの火薬から調合していく?」
ぶっちゃけると全部苦手だから何選ぼうが変わらない。
立「まずは火縄銃の火薬からしていくぞ。割合はわかるか?」
そんな簡単なものを聞いてきて私のことを舐めているのだろうか。これだから仙蔵は…。
私は自信満々に答えた。
今頃驚いた表情でもしているだろうとチラリと仙蔵の方を見たらまさかの世紀末のような顔をしていた。
立「それは…焙烙火矢だ馬鹿者!」
「あれ…そんなはずは。」
そういえば私前もこんなミスしてたような。
立「そもそもの火薬の使用量が違うだろう!」
「言われてみればたしかに。」
「で、でもさ似てるし仕方ないよね。間違いは誰にでもあるんだし…ね!」
立「わかった…じゃあ__」
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作者名:ぽぽぽ | 作成日時:2023年7月17日 20時